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左右円偏光フィルター

偏光フィルターは反射の除去や青空のコントラストを強くするのに使われる。
かつては、普通の直線偏光のものが使われていたけれど、ハーフミラーを使った一眼レフト共に、円偏光タイプが出現し、そして、デジタルカメラでも、直線偏光タイプだとローパスフィルターが効かなくなったりするので、円偏光タイプが用いられている。
写真は72mmの円偏光フィルターをカメラに対して装着する向きに置き、その上に2つの小さな円偏光フィルターを逆向きにおいている。
左右円偏光フィルター_c0164709_16395752.jpg

明るい方は、72mmのフィルターと同じ円偏光フィルターで暗いのは逆の円偏光フィルターである。直線偏光では、2枚を重ねると角度により明暗が変わるが、円偏光の場合には、角度を変えてもほとんど明暗は変化しない。
人の目も、デジタルカメラも左右の円偏光を区別しないので、円偏光フィルターには右とか左とは記していない。でも、一部の用途、具体的には円偏光反射型のコガネムシを見つけるのには、右円偏光板が必要なので、個人的には、左右の区別が書いてあると幸せなのだけれど、まあ、ほとんど要望のない話ではあろうと思う。
ポラロイド社が左前になって、偏光フィルム部門を売ってしまってからは、供給される偏光板の種類が減っていて、円偏光板も右円偏光板が入りにくい状況となったことがある。そのためか、何年か前に、その辺で何種類かの円偏光フィルターを買ったときは、基本左円偏光タイプで、市販の円偏光フィルターには右円偏光タイプは例外的にしかないのかと思っていたのだけれど、最近、何気なく買った円偏光フィルターでコガネムシを見たら、反射光がカットされたので、驚き、他のものもと思い、ケンコーとハクバの同じサイズのものを買ってみたのだけれど、上の写真のように、右と左の円偏光板になっていることが分かり、幸せな気分になっている。
なにしろ、これで、左右円偏光顕微鏡に必要な部材が揃ったことになるわけだから。
by zam20f2 | 2008-11-24 17:02 | 科学系 | Comments(0)
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