ステージ工作(その2) (自宅でできる液晶観察 6)

先ず、図面に沿ってアルミ板に罫描き線を入れる。それから、切り取る部分は誤認しないように、マジックなどで印をつけておく。この板は出来上がり時には内部になって、ケガキ線は見えなくなるので、安心して書き込める。
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観察用の窓穴は大きい方が広い場所を観察できるのでよいのだけれど、窓の部分は液晶セルが金属と接触しないので、温度分布が生じてしまう。温度の均一性を確保したかったら、大きくしない方がよい。5倍の対物レンズで一度に観察できる視野は4~5mm程度であり、10倍なら2mm程度になる。従って、穴の大きさがこれより大きくないと、顕微鏡下で視野の一部しか液晶が見られない。一方、カバーガラスの厚さは1mm程度なので、穴の直径が厚み程度以上あると、中心部分の温度は周辺より低下するだろうという気分になる。でも、10倍対物なら視野一杯に液晶が見えてほしい。というわけで、日和見気分で3mmにしてみた。あまり根拠はない。まあ、穴が小さいなと思ったら、大きくはできる程度の小ささという感じである。




工作は3枚の板をテープで一つに固定して穴をあけるところから始める。実際の作業では予備の板1枚を含めて4枚をまとめてから穴あけをおこなった。
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穴あけの精度が十分に高ければ1枚ずつ穴をあけてもいいのだけれど、現実問題として、家庭での環境では、それは楽ではない。個別にあけた穴の位置がずれると悲惨なことになるので、まとめて穴をあける方がよい。今回は3mmのネジで本体を締め付ける予定なので、直径3mmのドリル刃を使っている。板厚が3mmあるので、バカ穴ではなく1枚の板はネジ穴にすることもできるのだけれど、そのためには一旦細目のドリルで穴をあける必要がある。それが、面倒なので貫通穴とした。なお、作業にはドリルで垂直に穴をあけるのが結構難しいので、ボール盤を使っている。ボール盤は普通の家にはないと言われそうだけれど、このボール盤の価格は7000円弱。へたなドリルよりは安いものである。ホームセンターにいけば、このクラスのボール盤がたいていはおいてある。あとは家のどこかで場所を確保できるかである。うちでは常備の場所は確保できなかったので、普段はテーブルの下にあり、必要な時に引き出している。値段が値段だけに精度は悪いし、パワーもない。けど、安直な工作には一応は使える。

穴を一通り開け終わったら、板をばらす。そして観察用の穴の外側方向は面取りというか、適当に円錐状の穴を広げておく。

続いて、内部の板のヒーター部分の工作を行う。これは、金工刃のついた糸のことヤスリでできる作業である。万力を使って板をきちんと固定した方が作業が楽なのは言うまでもない。糸のこでケガキ線にだいたい沿って切り抜いたあとは、ヤスリでケガキ線まで削り込む。表には見えない場所なので、多少は波打っていても気にすることはない。
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ヒーターと熱電対が入るかを現場合わせで確認しながら、作業を進める。
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加工が一通りすんだら、ヒーターとヒーター押さえの板、それに熱電対を挟み込んで仮度目をしてみた。このネジを本番用に替えればホットステージは一応の完成である。
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by zam20f2 | 2010-04-23 22:12 | 科学系 | Comments(0)
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