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温度調整器 (自宅でできる液晶観察 8)

0.1℃単位での調整ができるコントローラはいくつかのメーカーから出ている。

ちなみに、温度範囲は、200℃よりかなり上まで可能であり、こちらで制限が出ることはない。
最近の温度調整器は1台で複数の温度センサーに対応している。温度センサーとしては、クロメルーアルメルか、銅ーコンスタンタン熱電対が比較的容易に入手できると思う。今回は秋月電子から通販で入手したクロメルーアルメル熱電対を使う予定でいる。
さて、機種の選定であるが、室温から200℃の範囲で0.1℃刻みのコントロールが可能で、熱電対入力があるのは、オムロンだと2010年春現在で、E5CNシリーズで15000円から各種揃っている。
実はE5CNは、出力形式などの様々な機能の違いにより15種類ほどあり、E5CN-以下の型番が異なっている。機種の指定を間違えると使えない物が来てしまうので注意が必要である。機種選定で問題になるのは制御出力だ。制御出力には、リレー出力、電圧(SSR駆動用)出力、電流出力の3種類がある。今の場合、ヒーターのON/OFFをどうやって行うかの違いである。
リレーは電磁石を使って、機械的にスイッチをON/OFFするシステムで、コントローラ本体に組み込まれるので、本体のみでコントロールが可能になるという利点があるが、機械的な動作のためあまり頻繁なON/OFFをやりにくいという難点がある。
電圧出力は、半導体素子を使った電子リレー(ソリッドステートリレーSSR)をON/OFFするためのON/OFFの信号電圧を出力する方式である。
電流出力は、電力調整器をコントロールするための4~20mA連続可変の信号電流を出力する方式である。
この2つでは、特段の事情がない限りは電圧出力を選択する(電圧出力にも連続のがあるが、それではなくSSR駆動用のもの)。というのは、SSRは2000円程度で入手できるのに対して、電力調整器はその20倍程度の定価だからである。
電力調整器を使った方が、より滑らかな制御ができるのは確かなのだけれど、経験的に、SSRタイプで問題はない。

温度調整器は新品で購入すると15000円程度は必要だけれど、ネットオークションの中古だと、数千円で入手できる。ただし、古い型である場合が多いので、そこは分かった上で入手する必要がある。また、型番をきっちりと分かった上で拾わないと使えないものが手元にやってきてしまう。また、型番がOKでも電源電圧が100Vでなく24Vなどという落とし穴もあるので、そこも気をつけないといけない。ネットオークションの場合は、たいていは側面の結線図が出ているのでそれを子細に眺めればよい。
温度調整器 (自宅でできる液晶観察 8)_c0164709_1615970.jpg

写真は、今回の目的のためにネットオークションで落札した品。温度調整器と電力調整器のセットで7000円即決であった。電力調整器がついているのにつられて、思わずふらふらとこれにしてしまった。ヒーター断線センサーもついており、今回の目的のためには、過剰性能な品ではある。

by zam20f2 | 2010-04-25 16:02 | 科学系 | Comments(0)
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