ソース希望

Wikipedia日本語版の液晶の記述には気になることがいくつかある。記事を書き換えても良いのだけれど、きちんとしたソースを示さないと、また元に戻されてしまって面倒なことになるだろうから、こんなところに細々とメモ代わりに書いていこうかと思う。

一点目の謎は概要のところの
「米国で発明された液晶という言葉が定着していなかった1960年代には、液体水晶という名称が使われていたこともあった。」
という記述なのだけれど、個人的に調べた範囲で「液体水晶」という学術用語は見つからなかった。上の記述が正しければ、1970年頃に発行された日本語の液晶の解説などに、上記の用語がありそうなものだけれど、70年発行の小林先生の本や72年発行の立花先生の本には液体水晶という言葉は出てこない。
だいたい、Liquid Crystal という英語が最初に使われたのかがいつかは調べていないけれど、1933年のOseenの論文のタイトルはThe theory of liquid crystalsであって米国で1960年代に液晶という言葉が発明される30年近い昔にすでに使われていた実例がある。また、日本語の液晶という言葉の使用は大正期まで遡ることが出来る。
というわけでWikipediaの上の記述はガセっぽいのだけれど、とても個人で思いつける内容とは思えない。いったい何処にソースがあるのだろうか。

二点目はネマチックとスメクチックの表記で、wikipediaではそれぞれネマティック、スメクティックとなっている。外国語をカタカナにするときの表記方法は年代とともに変化があり、現在の規則
http://www.bunka.go.jp/kokugo/main.asp?fl=list&id=1000003933&clc=1000000068
を素直に当てはめるとティックの方が妥当なのだけれど、留意事項として
「語形やその書き表し方については,慣用が定まっているものはそれによる。分野によって異なる慣用が定まっている場合には,それぞれの慣用によって差し支えない。」
と記されている。さて、Nematic とSmectic だけれど、現時点では学術業界ではネマチック、スメクチックに統一されており、液晶学会の会誌などを見ても、この表記になっている。
というわけで、チック表記の方が現状では妥当性が高いだろうと思う。

それ以外は… また、あらためて
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by zam20f2 | 2010-08-15 11:07 | 液晶系 | Comments(0)
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