MBBAの小分け(自宅で出来る液晶観察34)

・薬品の取り扱い時にはゴムやプラスチックの手袋をして、薬品が皮膚につかないように注意して下さい。
・風通しのよい場所で作業して、蒸気を吸い込まないように注意して下さい。
・薬品の保存は要冷蔵の物であっても、食品と一緒の冷蔵庫には入れないで下さい。

ここのところ、液晶の組織写真をアップしながら、自宅でできる液晶観察のタイトルをあげていないのは、MBBA/Cho-Mysをのぞいては、そこらでは手に入りにくいものがどこかで使われているためである。そして、MBBA/Cho-Mysに看板を掲げていないのは、液晶の組織写真というよりは、なんか、おもしろいパターンだなぁという意識で撮影されたもので、これをもとに課題研究論文などを書いたりはできないものだからである。
これまでに出している組織写真は、手に入りにくいものが使われていると記したけれども、fingerprintやOily streaks組織は、MBBAとCho-Mysの混合系でも作り出せるはずで、そのうちに(いつになるかわからないけれど)その写真は「自宅でできる」シリーズであげる予定である。
そのためには、MBBAとCho-Mysを適当な分量で混ぜ合わせないといけないので、近日中に何種類顔混合を試みようと思っている。とはいえ、気温も高くなり、湿度も高い季節となってきたので、元の瓶からMBBAを取り出していると、あける度に忍び込む湿気によって、劣化する危険性がある。そこで、MBBAを小分けにすることにした。こうすれば、一本が使用中に劣化しても、残りはましな状態で保てる。
瓶は、ガラスの試料瓶。茶褐色の方がよいのだけえど、Cho-Mysと混ぜる時には中の色が素直に見えた方がよいので、透明なのを買ってしまった。もとの瓶から移すと約3本。
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口にビニールテープを巻いて機密性をあげる。
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さらに光を遮るためにアルミ箔を巻く。あとは、シリカゲルとともに、密閉容器で保存だ。
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ところで、元の瓶から移す作業中に結構はでに手にMBBAをぶちまけてしまった。プラスチックの使い捨てのスポイトを使っていたのだけれど、それが裂けて吹き出したMBBAが手に掛かったのである。いやぁ、驚きました。

このシリーズの記事では一番上に、手袋をしろと記しているにもかかわらず、自分では手袋をしていなかったわけだ……………。

というわけで、このような作業の時に手袋をしていなかった言い訳と、その後にどのような処置をすべきかについて、少しばかり記しておく。

まず手袋についていうと、ラテックスなどの手袋をしていれば、手の甲にMBBAをぶちまけるのは完全に防げた。そういう意味では手袋をしていなかったのは油断していたといわれてもしょうがない状況だ。ただ、手袋の傷などから薬品がしみこんで被害が拡大することなどもあるし、どうしても操作性が悪くなるので、事故率は少しは増えるだろうと思う。また、手袋自体がアレルギーなどを引き起こす可能性もある。
学校などでMBBAを扱う時には上にも記すように、手袋は必ず着用すべきだけれど(そのときには、ポリエチレンベースの滑りやすいものでなく、すべりにくく、操作性の良いものをえらぶこと)、家で作業する場合には、使っている物質の危険度を承知しているならグレーくらいかと思っている。
ちなみに、プラスチックのスポイトが裂けた翌日に、ガラスの駒込ピペットを買ってきて残りの液晶の移し換えを手袋なしで行っている(反省がない…)。

手に着いたMBBAの処理だけれど、流水と石鹸で洗い流すのが最善の方法である。石鹸は液体石鹸の方が扱いが楽なので流しに用意しておくとよい。まず、水でざっくり流して、それから多めに石鹸をつけて洗い流す。石鹸で洗い流す作業は複数回繰り返す。MBBAは特有の臭いがあるので、それを感じなくなるまでが一つの目安である。
今回は、その後で小指の外側に小さな発疹が見られたので、そこを含めて、ステロイド軟膏を塗った。
気になるなら、皮膚科を受診する方がよいとおもうのだけれど、経験的には皮膚科に行っても、それ以上のことをやってもらえることは少ない。もちろん、医者の方がステロイド含有量の高い軟膏を処方できるので、本気でかぶれた場合には医者にいくべきだけれども、液晶化合物の名称を教えたところで、症状が既知の化学薬品ではないために、一般的な対処しかしてもらえないことが多いように思う。今回は、翌日ぐらいまでステロイド軟膏を塗って様子をみていたけれど、短期的には症状がでることはなかった。
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by zam20f2 | 2011-05-29 17:46 | 科学系 | Comments(0)
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