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通信の理科研究:少国民理科の研究叢書(5)

これまで紹介した理科の研究叢書は箱入りハードカバーの本だったのだけれど、昭和も18年頃になると、箱がどうなったかは分からないのだけれど、ハードカバーではなくなり、そして紙質も悪くなってくる。本日の「通信の理科研究」はその時代の一冊。
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今まで出してきた本に比べると、随分と素っ気ない作りになってしまっている。これ以外の本も、文字は違うが同じデザインになってしまっていて、それまでの、すてきな表装はなくなっている。
ところで、この本、表紙の印は薄れてしまっているが、表紙をめくったところには
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と小学校の蔵書であった印が残っている。少し前の、野山の理科研究も国民学校の本だったわけで、手元にある本の中の2冊、ということは1割以上は学校の本だったことになる。個人的な印象では、結構高い割合だなという感じで、特に都市部を除いては、学校においてあった本なのかなという気がしている。
ところで、この広島県師範学校附属小学校は、今の広島大学附属東雲小学校の前身らしいのだけれど、広島で第二次世界大戦というと、どうしても気になるのは原爆のこと。Web情報では当時の小学校は原爆で中破し、死傷者が出ているらしい。もっとも、多くの子どもは疎開していたので直接は巻き込まれていないようだけれども。この本が疎開先にあったのか、それとも中破した校舎から救い出された物なのかは分からないけれども、とにかく、そんな歴史をもった本かと思うと、それだけで、随分と貴重なものに思える。
(続く)
by ZAM20F2 | 2013-02-13 22:39 | Comments(0)
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