家庭実用品の作り方(6):少年技師ハンドブック

この本を読んでいると、本間さんは工夫をせずには居られない人なんだなとしみじみと感じる。実用品の中には、それなりの実用度があるものもあるけれど、屋内卓上ゲームなどは、必要とか改良とかいうものではなく、何か工夫をするのが好きだから出来てしまったという感じだ。こうなると、もはや工夫癖という感じだ。で、思い出したのが、「工夫癖」というタイトルの本。久住昌之さんが彼の父親の微妙な工夫をネタにした本だ。彼の父親、通商オジハルは日常の一寸した不便を解消する工夫が大好きなのだけれど、その工作は場当たり的で美的センスのかけらもなく、なんとなく笑いを誘うようなユーモアが漂うようなものになる。本間さんの「実用品」の中にも、なかなかオジハル的なものがある。たとえば、
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は便所電気自動点灯装置。ドアの開閉を使って、伝統のスイッチ紐を引っ張るという工夫だ。夜は助かるかも知れないけれど、点灯の必要もない昼間でも明かりがつくという微妙な工夫だ。これなどは、「工夫癖」の中に出てきても全く違和感がない。そして極めつけにうけたのが
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これだ。さて、図を見て何だと思います? 下にタイトルの一部がでていますが、これは、[気が付かぬ位置のタンスの鍵」というものだそうだ。タンスの横の金具で目立たないところに穴を開けてタンスの引出にも穴を開けて、ネジで止めてしまうという工夫だ。
えっと、これって、開け閉めにはドライバが必要だし、金具があるところじゃないと目立っちゃうわけだし…、そもそも本で書いたら、意味ないし…という謎の工夫である。もっとも、最後の点には著者も気がついていて「しかしここで降下して了えば何にもなりませんから諸君はどこか別の位置を選ぶか又は別な方法をとるかしてやってごらんなさい。」とあっさりと終わっている。それにしても、当時の日本で何人の子どもがタンスの横に穴を開けて親に怒られたのか知りたいものだ。
ここまでで本の内容は大体紹介した(これ以外にも、なかなか面白い工夫はあるのだけれど)。あと一回、番外編として、この本についている広告を紹介するつもり。
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by ZAM20F2 | 2013-08-10 22:11 | 科学系 | Comments(0)
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