空気の屈折率変化の影響:少し前の飲み会メモ

N社の半導体縮小露光機は納入時に納入場所の標高に併せてレンズ系の微調整をするらしい。
また、昔の機種には気圧計がついていて、その数値はきわめて正確だったとのこと。なんで気圧計がついているかというと、気圧によって、空気の屈折率が変動するためで、台風が来たときなどはピントがずれて、調整をかけないといけなかったそうだ。現在の機種はオートフォーカスがついていて、気圧の変動を気にしなくて良いとのこと。

空気の屈折率は普通は1として扱うけれども、正確には1気圧で
1.000292
程度で、小数点以下4桁目以降な0でない。一方、光学硝子の屈折率データを調べると
1.59161
と小数点以下5桁まではあがっている。5桁目までがきちんと上がっているということは、レンズの設計ではこの値まで必要になるということだ。特に縮小露光機のような精密な業務用の物では、その桁まで必要な設計になっているのだろうと思う。
さて、台風だけれども、気圧は950ヘクトパスカルぐらいまで下がるとすると、気圧変動が5%程度になる。空気の屈折率はローレンツモデルを考えれば、単位体積中の粒子数に比例するはずだから、気圧変動がそのまま屈折率から1を引いた部分の変動になるはずである。すると、変動は
1.4E-5程度。つまり小数5桁目が1程度変化することになる。そう考えると、確かに、気圧変動でピントがずれてもOKかなと思う。
それにしても、カメラでも、顕微鏡でも「今日は台風だから写り(見え)が悪いなぁ」なんてことはなさそうなわけで、縮小露光機って、すごく精密だなぁとつくづく思う。
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by ZAM20F2 | 2013-11-12 20:49 | 科学系 | Comments(0)
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