ルーペの倍率を確かめる(続)

 高倍率のルーペの場合には、物体が小さすぎて0.25m離れていると米粒ほどにも写らない。この時には、倍率は画角の変化で計算すればよい。画角の変化を計算するためには、実際の物体サイズと、カメラの対角画角を知っておく必要がある。実際の物体サイズが分かっていれば、それが250mmの距離に置かれたときの画角は計算できる。また、画面での対角線画角が分かっていれば、それから物体像の画角が計算できる。両方の割り算で倍率が計算できる。

 だいぶ前にも出したライツのポケット顕微鏡には40倍、80倍、120倍の倍率が表記されている。

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 単式顕微鏡でも、レーウェンフックの顕微鏡などは200倍以上の倍率とそれなりのNAを誇っていたようだけれども、今の顕微鏡と虫眼鏡を見慣れた身にしてみれば100倍以上の倍率の単式顕微鏡は、なかなかに驚異の品物だ。本当に120倍もの倍率が出ているのかを確認したかったのである。

 そのためには、まずはカメラを使ってポケット顕微鏡を通して画像撮影をする必要がある。カメラレンズにはZD50を使っている。
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は、ポケット顕微鏡本体にピントを合わせた状態。これから、ピントを∞遠にすると、
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となる。そして、レンズを顕微鏡に近づけていくと視野が広がっていく。そして撮影したのが
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である。クモノス珪藻の大きさは体格画面に対して22.5%程度で、用いている50mmの4/3での対角画角が24度なので、クモノス珪藻の直径を画角にすると5.4度である。一方、普通の顕微鏡を使って,同じサンプルを測定して直径を測定すると0.22mmと出てきた。
 0.22mmのものを250mm離してみたときの画角で、上の5.4度を割ればルーペ倍率になる。計算してみると107倍で、120には届かなかったけれど、誤差1割でまあまあの値かなという印象である。

※120倍ルーペの直径は極めて小さい。でもカメラを離した撮影でも、ルーペのレンズの直径より遙かに大きな範囲が撮影されている。これは、使っているカメラレンズが、それなりに大きな口径を持っているためだろうと思う。目で見た限りでは、虹彩の大きさを反映して、この写真のようには拡張してみえず、レンズの部分がほぼ光点として見えるだけである(真上からのぞいていないせいもあるけどね。


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by ZAM20F2 | 2014-05-07 07:32 | 科学系 | Comments(0)
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