小刀 三鉄 特製

カッターナイフがなかった時代にはボンナイフの次は肥後の守か小刀だったと記したけれど、その入手先は文房具店か金物屋だった。
肥後の守は専ら文房具店の印象で、小刀も鞘に入ったタイプは文房具店にあったけれど、鞘のないものは文房具屋にはおいてなかった気がする。
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さて、この小刀裏返すと三鉄と特製(こっちは読みにくいけど)の刻印がある。
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三鉄は大塚仲町にある金物屋。今でこそビルの一階のこぢんまりとした店舗で、品数も少ないないけれど、ビルに建て替える前は木造の間口の広い店だった。店の中には大きな木製の滑車などがぶら下がっていて、街の金物屋というよりは、大工道具店という感じの店だった。
少し前に思い立って店を訪ねて、銘の入った小刀をお願いしたら、店の奥から段ボール箱を出してきて、その中から発掘してくれた。三鉄の銘の小刀とお願いしたので、最初は柄が付き、鞘に入った小刀が出てきたのだけれど、柄のない方と言ったら、改めて段ボール箱の中を探して出てきた品だ。木製の滑車などは立て替えの時に処分してしまったのだろうと思うけれど、場所を取らない品はまとめて残しておいたようだ。先端がちょっと変色しているのだけれど、きちんとした品物だ。
ここに限らず、ちょっとした金物屋は結構良い品物を扱っていたような気がする。そういえば、目黒の方にあった金物屋は、碑文谷にあった鍛冶屋さんからも仕入れていたという話を聞いた事がある。その目黒の金物屋はだいぶ前に店じまいをしてしまったし、三鉄も建て替えで特別なものはないような店になってしまった。
金物屋の廃業は需用が減った上に、ホームセンターができたのが原因だろうから、戻ることはできないのだけれど、そんなお店もあったことを細々とだけれど残しておくことにする
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by ZAM20F2 | 2014-09-01 21:18 | 物系 | Comments(0)
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