東芝サロンに見る昭和30年代後半の電化生活(II)

東芝サロンだけれども、基本的にサラリーマンを相手にしている印象がある。というのは、「我が家のボーナスプラン」なんて記事も入っているからだ。
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それによるとボーナスは10万程度を想定している。その中で生活費などに8万が消えて、2万円ほど電化製品を買うのにあてることになっている。
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それ以外に年末の暮らしスケジュールやママのカレンダーなんて記事もある。
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今井夫人が誰かはわからないけれども、今の雑誌の読者モデルのように、親近感を持たせることを考えていたのだろうか。
一方カレンダーを見ると白菜の漬け込みは12月2週に行う事になっている。
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どれだけ日本全国で共通だったのか不思議なところだ。ちなみに、戦前に東京で子供だった人の話では、暮れになると山東菜を山ほど買ってきて漬け物にして、3月頃まで食べていたという。山東菜は埼玉で栽培されている一回り大きな白菜のような菜っ葉で、現在でも暮れになるとたまに八百屋で見かけることがある。
話がそれてしまったけれど、この冊子には商品販売とは直接関係ない文化的なエッセイもあり、電化製品に興味のない読者も引きつける作りになっている。
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その一方で、文化的記事のクリスマスの話を読んで、なんかプレゼントをしてみたいと思った人に、様々な年代の相手に何を送ったら良いかなんていう、宣伝へとつながる流れもある。
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またお勧めのレコードなんて頁もあり、新しい文化に直面して、何をしていいのか分からない人への指南書ともなっているようだ。
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指南書と言えば、ちょっと洒落た洋風料理の作り方がある。
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もちろん、それには新しい調理器具が使われていたりするわけだけれども、全体に文化の衣をまとって、新しい生活に新しい電気器具という流れになっている。
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その中で山北さんの記事は「電気に強くなる読本」というシリーズのようで、少しばかり他とは路線が違っている印象がある。あるいは、電気器具が故障した時の最低限の判断ができるようにとの目論見があったのだろうか。それにしては、説明が専門的な内容過ぎる気もする。
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by ZAM20F2 | 2015-01-02 21:29 | Comments(1)
Commented by 玉青 at 2015-01-03 08:54 x
あけましておめでとうございます。
今年も渋い記事を楽しみにしています。

ときに、山北藤一郎さんの流れとは別に、この東芝の冊子、実にしみじみと拝見しました。
「自由学園講師」を起用するあたり、この冊子がターゲットとするモデル家庭は、東京西郊に住む新興の昭和中流家庭なのかもしれませんね。そこから真っ先に思い浮かぶのはサザエさんのことで、東芝が後にサザエさんのスポンサーになったのは、家電販促のため新しいライフスタイルを刷り込む意図があったのか…と、今更ながら納得しました。
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