トンネルを掘る話(2)

丹那トンネルは東海道本線の箱根越。天下の険と謳われた箱根は鉄道路線にとっても大きな障害で、もともと東海道本線は国府津から山側に御殿場を経由して回っていた。御殿場線は勾配が大きく、そのために、タンデム式の蒸気機関車なども導入されていたはずだ。しかし、東海道本線の電化も行われ、ついにはトンネルを掘って輸送力の増強を目指すことになったわけだ。極東の島国では、それまでは何キロにも渡るようなトンネルを掘った経験はなく、丹那トンネルは、極東の島国の土木技術にとって、大きな経験となった工事であった。なにしろ、この時代の七つ道具といえば
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だったりする時代。安全対策も十分ではないので、
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工事では落盤で構内に閉じ込められる人がでたり、また無くなる方も出るような大事故も何度か発生している。
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また土圧でトンネルが狭まってしまうような初めて経験する困難がしょうじ
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賽の河原の石積みみたいな経験をすることになる。
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そうした中、困難な場所を抜けるのに側面から試掘を行って
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本道を完成させる工夫などが開発されていく。
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それにしても、丹那トンネルは地層が良くない。
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箱根火山のしたで、丹那盆地に蓄えられた水が断層の破砕隊のところで、
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トンネルから総て噴き出すような状態になる。
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全身ゴムずくめの服装で工事に励むことになるが
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油断をすると水圧で吹き飛ばされることになる
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そして、
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は戦中版という一コマ。
迂回路を作る以外にも
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なんて技術導入がアリ
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シールド工法も使われたり、出水を止めるのにトンネルの内圧を高くしたりと様々な工法が試され、そして、予定よりはるかに長い時間と出費を経て、ようやくトンネルは完成した。
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ところで、トンネルの工事中に関東大震災と北伊豆地震があった。関東大震災の時はトンネル内の揺れは外よりは少なかったという。そして、北伊豆地震の時にはトンネル内で2m程のずれが生じたという。
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今だったら、2mのずれが出てきたら、わらわらと地震学者が寄ってきて、それこそトンネル工事どころではない状況になっただろうと思う。それにしても、完成後ではなく工事中に地震があったのは幸いな事だと思う。完成後だと、タイミングによっては大惨事のはずだ。とはいえ、トンネル工事中にものすごい出水があったという話を読んだりすると、トンネル工事が地震を誘発したのではないかという気もしてしまう。
ところで、リニア新幹線は阿寺断層はかすらないけれども伊那谷断層はかするきがする。千年単位で動いていないので、運が良ければ工事中に地震の発生を見る事ができるかもしれない。



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by ZAM20F2 | 2015-02-26 22:00 | 科学系 | Comments(0)
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