見えなくなるもの

少し前の「旧世代長作動対物レンズ」で、鏡筒長もカバーガラス厚も指定以外となる金属用長作動対物が液晶観察に普通に用いられる理由を少しばかり記した。
まあ、気がつかなければ平和かもしれないのだけれども、どこまで何が見えているのかは知っていた方が安心できる。
c0164709_20032825.jpg

は、等方相からコレステリック液晶が湧いているところ。160mm鏡筒に40倍の対物レンズをつけている。カバーガラスが上に1枚のった状態だ。
このサンプルが金属用40倍でどう見えるかというと、
c0164709_20033238.jpg

となる。大きさが小さくなっているのは鏡筒長210mm用の対物を160mm鏡筒長で使っているから。
コントラストは悪くなっているけれども、ほとんどの領域で、コレステリック由来の縞構造は見えている。とりあえず、ものごとを判断するのには、このぐらい写っていれば大丈夫な気がする。つづいて、上にスライドガラスを1枚重ねた状態。これが、ほぼ普通の液晶観察に対応する。
c0164709_20033693.jpg

この状態ではもはや真っ当に縞構造を見るのは困難になっている。対物のNAが0.5なので1ミクロン程度は分解できるはずなのだけれど、それが出来なくなっている。
[PR]
by ZAM20F2 | 2015-04-12 20:17 | 液晶系 | Comments(2)
Commented by 理系大学生 at 2015-04-16 23:11 x
はじめまして。
現在大学で化学を勉強している応用化学科3年生です。

先日、学生実験で液晶の相転移の様子を観察する実験を
いたしまして、調べ物をしていたらこちらのブログを見つけました。

液晶ではN相、Sm相、コレステリック液晶があり
それぞれのカラーの顕微鏡写真を探しておりました。

一口に液晶といっても撮影条件や試料によって
こんなにも様々な構造が見られて面白いですね。
専門書は白黒写真や白黒イラストばかりなので
このような美しいカラー写真を見られて光栄です。
Commented by ZAM20F2 at 2015-04-17 21:41
ようこそおいで下さいました。
液晶は研究が始まった当初から、偏光顕微鏡による観察が重要な研究手段でした。もっとも、研究を離れても、顕微鏡で眺めるのは楽しいことで、写真家の秋山さんの顕微鏡写真集にも液晶があったりします。
液晶の組織写真を集めた学術書(Texcures of Liquid Crystalsという題で2種あります)もあるのですが、なかなか一般的ではありませんが、図書館にある場合もありますので、探されるとよいかも知れません。
<< ULWD20倍補正環付き対物レンズ 軟弱者 >>