虹:18日夕方

虹の話は難しい。このブログでも過去に何度か取り上げているけれども、実際の虹は反射屈折だけでは説明出来るものではなく、七色と言われるものもスペクトル純色ではない。そしてまた、背景の空は暗黒ではないので、その光も虹と重なるから、色座標としては、随分と白に近いものになっていると思う。18日の夕方に虹が出ていたので、久し振りに虹の写真を撮った。
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流石にこれでは、画面上で色調を確認しづらいし、また実際に見た虹はもう少しはっきりした印象があった(もっとも、これが本当にはっきりしていたのかは微妙だ。というのは、池の中の魚などを見る時に、目ではまったく意識されていなかった池に反射する外界の風景が写真だと水面下を見るのが困難なレベルで映り込んでいることがあるからだ。人の視角系は何らかの処理により見たくないものの影響を押さえ込み、見たいものを増強する機能がある気がする。)。そこで、少しばかり彩度とコントラストを上げることにした。

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目では副虹も南西側に見えていたので、その部分を撮影した物。
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極わずかには見えるけれど、目視ではもっとはっきりしていた印象なので、こちらも、彩度とコントラストを上げてみた。
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今回の虹、こうしてみると、赤から黄色の部分が幅広く、緑と紫は割と見え、青は薄い気がする。西條敏美さんの本に従うなら、水滴が割と大きめの虹のようだ。余り虹はほとんど見えていない気がするけれど、それも、水滴が割と大きめと一致するだろう。このような虹については、中谷宇吉郎が


 天然に実際に見られる虹には、この種類のものが案外多いのである。餘り虹の赤色部が第一虹の緑色部に重ると、その部分が黄色に見える。ところが第一虹の緑の外側には、本来の黄色部があるので、第一虹の黄色部分がひどく幅が廣くなって見えることになる。これは水滴の比較的大きい時になる。それで夏の夕立がさっと晴れ上った後に立つ美しい虹の揚合などには、よくこの種の虹が見られる。水滴の大きい時の方が、虹がはっきりと美しく輝くことが多い。夕立のあとの美事な虹を思い出してごらんなさい。赤と黄色とがひどく目立って美しく、緑や青の部分が少いものを見た經驗があるでしょう。

と書いている。ただ、18日の虹はそれ程色は濃くなかったので、水滴は大きいけれど、密度が低かったのかしらなどと思っている。

ところで虹が出たのが日没に近かったので、日没によって虹が根元のほうから消えていくのが見られるかなと期待していたのだけれど、印象としては、日没によってではなく、水滴がなくなって虹が消えてしまった。
あと、虹は偏光しているはずなので、それをいつかは確かめようと思っていたのだけれど、虹を見るのに夢中で偏光板を出すのを完全に忘れていた。まあ、その分、随分とみていたから良いのだけれど。

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by ZAM20F2 | 2015-07-20 18:05 | 科学系 | Comments(0)
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