露出による色味変化

これは、前に照会したこともあるけれど、直視分光器にビデオカメラをつけてスペクトルを画面上で見られるようにした展示。
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白熱電球を光源として、電圧を上げるとスペクトル変化が生じる様子を直接見られるようにしようとしたもの。
電圧を上げると、全体に明るくなる。
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さらに電圧を上げると短波長側の青も見えるようになる。
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でも、変化が生じるのはそこだけではない。560nmあたりに着目すると、最初は薄暗い黄緑ぐらいだったのが、最後には明るい黄色になっている。

人間の目が感じる色調は、ある光強度の範囲では、光の波長分布にのみ依存し、光強度全体が変化しても色味が変わらないとされている。でも、この撮像素子は光強度によって色味が派手に変わってしまっている訳だ。

こんな状況になるのは決してこのカメラだけではなく、このブログの写真撮影に用いているデジタルカメラも黄色の色調では同じような挙動を示す。人間の目の挙動とは違ってしまっている。

デジタルだろうとアナログだろうと、撮像素子を使ったカメラの相対波長感度分布は(直線性が保たれる光強度の範囲内では)強度に依存しないはずである。だから、上の画像の電圧が低い場合も、高い場合も560nm付近のRGB信号の強度比は、そんなに変わっていたいのではないかと思う。それにもかかわらず色調が変化してしまうとしたら、特に光強度が弱いと黄色が出なくなるとしたら、これらのカメラでは色調決定に光強度も使っていることを示している。黄色は、世の中では明るい色(それが、シャープのクワトロンで、4番目の色として黄色が選ばれた理由の一つだろうと思う)なので、光強度が弱い時は黄色を振らないようにしている気がする。
人間の目で見た感じのスペクトル写真を撮影するのには、露出の調整もかなり重要なようだ。
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by ZAM20F2 | 2015-10-03 17:28 | 科学系 | Comments(0)
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