子どもの地震学(II)


おどろおどろしい表紙の本が出たのは戦後のこと。シリーズの他の本も、おどろおどろしい表紙なのかは未確認。
さて、中身はというと、地震災害から始まっていて、人の生活とは切り離された自然科学的ではないアプローチになっている。
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地震災害については、直近に起こった福井地震
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や、南海地震
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の被害の様子が写真で示されている。直接の被害でなく、津波にも勿論言及している。
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地震の発現機構の話もあるのだけれど、この時代は、まだ弾性反発説が主流にはなっていなかった頃なのか、あるいは、坪井忠二先生のお弟子さんなのかしら(坪井忠二の「新・地震の話」では、地震体積説を唱えていて、弾性反発説みたいに単純には話せないというように主張されていたと思う)。まあ、弾性反発説にしたって、エネルギー総体は決して断層面ではなく、周囲の地殻を含む3次元空間に貯えられているわけだから、その破断の開始が予測不可能な3次元空間の一箇所から起こるのか、厳密な予測が不可能な断層面のどこからか起こるのかという違いと言うこともできるかもしれない(素人的にはだけれど)。

地震のメカニズム以外に、地震計の話なんかもあって、全体として災害から、発振機構、観測まで一通りまとまった本になっている。内容からすると読者対象は中学生以上くらいの感じだ。


話はまったく異なっているけれど(地震つながりで思い出した)。リニア新幹線のトンネル工事中にトンネル断面が食い違うような地震が生じるのでは、と密かに予想している。丹那トンネルの工事中に北伊豆地震がおきてトンネル断面が食い違ったのは有名な話だけれど、トンネル工事に伴う多量の出水は何らかのバランスを崩す可能性があり、あのあたりにたまっているエネルギーが予定より早く放出されるなんてことがあってもいいのでは、と思えている。

トンネル工事がなくても、いずれは生じる地震だろうけれども、トンネル工事で誘発されたとなったら、かなり非難されるかもしれない。あと、地震学者がわらわらとよってきて、トンネルから断層に沿って穴を掘らせろと言い出して、トンネル工事の最大の遅れ要因になる気もする。




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by ZAM20F2 | 2016-01-20 21:45 | 科学系 | Comments(0)
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