組織観察しやすいセル

液晶の組織観察にあたっては、見たい組織が見えるセルを作ることが重要である。例えば、ネマチック相だと
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のようなシュリーレン組織を出現させたいところだ。そのためには、セル界面で分子が界面に平行(もしくはチルト)に配向していないといけない。垂直(ホメオトロピック)配向になろうものなら、視野は一様に暗く、液晶を入れ損ねたかと思うことになる。
セルには水平配向処理剤を塗って、ラビングをしないでおけば、界面で分子は平行になる。ここで、重要なのは、この手のセルに液晶を注入するときは、等方相でいれることである。




ちなみに、ネマチック相で入れると
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といった具合になってしまう。これは、流動配向により配向方向に液晶が、不完全にだけれど配向してしまうために起きる。こうなると、界面での分子の方向が記憶されるので、一旦等方相に上げても、ネマチックに戻すと同じ組織になり、転傾をみることが出来ない。
ネマチック相の配向は、下の相の影響を受けることもある。
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写真はTBBAのネマチック相(左上は等方相)。一応、等方相で注入したつもりなのだけれど、転傾が見えないところを見ると、少なくとも片方のガラス面は温度が上がっておらず、ネマチックになってしまったかもしれない。
でも、それより、驚くべき事は、スメクチック?と思われるようなパターンが出現していること。温度から言ってスメクチックはありえないので、このパターンは界面での配向によるものだけれど、このようなパターンは、スメクチックにかなり特徴的なものであり、スメクチックに一旦温度が下がったときの界面での配向が記憶されたような印象がある。
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by ZAM20F2 | 2008-08-11 21:21 | 液晶系 | Comments(0)
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