カテゴリ:文系( 121 )

刃物店員の刃物知らず……

国道の拠点の近傍にいく用事があったので、ついでに刃物屋さんにも足を伸ばした。
非売品ではないのだけれど、藤原良明の小刀が飾ってある。ショーケースの中でアクリルの台で斜めに立てかけているのだけれど、小刀が長すぎて先端が後ろの壁に当たっている。でも、記憶をたどると、前回来たときは、藤原良明ではなく藤原真平の小刀だった気がする。で、先端が壁にめり込んでいるのにショックをうけて、店員さんに扱いに注意するようにお願いした。
記憶が正しければ真平銘を良明銘に替えたわけで、裏では随分と在庫を持っているのかなぁという気分になっている。
そういえば、その前来たときには、重房の小出刃とアジ包丁が入れ替わって展示していて、最初に指摘した店員さんは、「手作りだからばらつきがある」なんて重房さんに失礼な事を言っていたけれど、しつこく喰い探った結果として呼ばれてきた店員さんは、一目見るなり間違いを認めて入れ替えていた。
で、本日は、まだアジ包丁があるか見に行こうと思ったら、手前で店員さんが段ボールを使った梱包作業をしていて、奥にいけない。まあ、見ても買うわけではないので声をかけて通してもらったりはしなかったのだけれど、梱包作業を見ていると、段ボールを切るのに、小型のカッターナイフを使って、刃をものすごく出して使っている。切っている最中に刃が撓うのが見て分かる。
いや、これ、危なすぎるでしょう。というか、伝統ある刃物屋の店員さんの作業としては、あるまじき刃物の使い方。
決して若い店員さんではなかったわけで、この店、確かによい刃物は置いてあるのだろうけれども、店員さんは決して刃物好きではなく、単なる商品でしかないんだろうなぁと感じてしまっている。
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by ZAM20F2 | 2017-12-02 20:37 | 文系 | Comments(0)

瓜田でタップダンス

瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず
というのは、出典はしらないけれど教養のない私でも知っている文言。政治家の皆さんに最低限守って欲しい事柄だと認識している。
でも、極東の島国では、そんな古い話は流行っておらず、最近の流行は
瓜田でドジョウすくい、李下に阿波踊り
という印象だ。
派手に踊っている人が、実際に瓜や李を取ったのかは知らないけれど、踊るだけでは足りないらしく、教育にも口を出しそうな勢いだ。
でも、こんな踊りをしている人が教育に口をだしたら、さらにドジョウすくいや阿波踊りが流行るか、それとも、グローバル化とか言って瓜田でタップダンスを強要し、瓜の実も蔓も葉も根もずたずたにするんじゃないかと心配している。


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by ZAM20F2 | 2017-09-25 20:41 | 文系 | Comments(0)

ルイセンコ 今

プレートテクトニクスの拒絶と受容を読んで、しばらくたったら、みすずさんからルイセンコ論争の本が新版として出版された。


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こちらは生物系の話で、話の主舞台はソ連邦だけれども、この本では、その学説が極東の島国でどのように取り扱われたのかを扱っている。


今の目から見ると、トンでも学説が一党独裁の共産党下で教義的になり、科学の発展を大きく損なったもので、極東の島国でも、それにかぶれた人々が、学問的ではなく、教義を振りかざして人々を非難していた、なんてまとめも可能な話なのだけれど、この本の著者は、過去の教条主義者による過ちとしてではなく、現在でも普遍的に起こりうるし、著者自身も類似のことをやる危険性がある問題として、起こったことをとらえており、それ故に現時点での復刊にも意味があるように感じた。

日本の地震予知研究の本には、地震学者がオオカミ少年的な予言を行い、決して当たったことのない予言を反省することなく、震災後に焼け太りをしてきたことがさらっと記されている。科学がまっとうに進んでいかないのは決して思想がらみだけでなく、研究者の欲望というやつの影響によることの方が事例としては多いように思う。


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by ZAM20F2 | 2017-09-18 14:02 | 文系 | Comments(0)

「プレートテクトニクスの拒絶と受容」から野尻湖を思い出す

体が鍛えられる本を買い込んだのは、その前に買った同じ著者の本が面白かったからだ。
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この本は日本の地質屋業界において、プレートテクトニクスに基づいた研究の展開が諸外国より10年程度遅れていたことに関するもの。ちなみに、地球物理屋業界では地質屋業界より素早くプレートテクトニクスが受け入れていたとのこと。

地質屋業界でプレートテクトニクスの受け入れが遅れたのは、地向斜という考え方に基づいた日本列島形成史がドグマ的に受け入れられていて、そこからの転換に大きな抵抗があったためらしい。そして、その背景には、数億年規模で同様の造山プロセスが続いていいると考えるプレートテクトニクスと、地球の発展もマルクス主義社会学のような歴史的発展過程をとるものであり、造山プロセスも時代により異なるとする考えの対立があったようだ。

そのためには、地向斜による理論は人民の科学であるのに対して、プレートテクトニクスはブルジョア科学であるという、どこかで聞いたことのあるような事柄なんぞも言われていたようだ。

ここまでの書き方だと、マルクス主義に染まった一派の影響により、日本の地質屋業界が誤った道に進んでしまったという話と受け取られかねないのだけれど、そういう面があることは否定しないけれど、別にマルクス主義を振り回さなくても、同じような過ちは生じうるし、そしてまた、全否定するのにはもったいない諸々もあるような気がしている。

昔取った写真をスキャンしたら出てきた1コマ。
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写っている2人のおじさんは、確証はないけれど、井尻正二さんと亀井節夫さんではないかと思う。場所は、野尻湖付近にある小学校の講堂だったような記憶がある。第6次発掘調査(か、翌年にあったかもしれない発掘のまとめ)の時の一コマだ。

井尻正二さんは、上の話に出てくる地学団体研究会に大きく関わっていた人。一時は共産党にも所属しており、マルクス主義的な方法論を実践していた方だと思う。野尻湖の大衆発掘調査は井尻さんの提案がきっかけになって始まったようで、発掘調査の指導的な立場にあったはずだ。その人が、他の参加者と一緒に体育館にごろごろしていた訳で、そういう意味では、おそらく、気さくな部分を持った人だったんだろうと思う。でも、その一方で、ブルジョア主義的科学には、けんか腰の議論を展開いていたようで、その両面のどちらを見るかで、人物評価が大きく異なるだろうと思う。


野尻湖では3月頃の水位が下がったときに発掘調査を行っている。普通の発掘調査というものは専門家がやるような印象があるけれども、野尻湖の発掘は素人が集まって、数m四方に区切ったマスに何人かを割り振って、一度にわらわらと行うものだった。もちろん、専門家もいて、何か出てくると専門家が見に行くのだけれど、専門家の到着以前に素人さんが完全に掘り出していて、発掘状況が分からなくなるなんて状況も結構あったらしく、そういう意味では粗い仕事ではあるのだけれど、でも、随分といろんなものが出てきたような印象がある。

野尻湖の発掘では、小学校の講堂での勉強会も開かれていた。プロジェクターどころかOHPもあまり普及していない昔のことだから、模造紙を使ったり、あとはスライドプロジェクターを使ったりしているけれど、参加者を人手と見るのではなく、教育を行うあたりに戦後に始まった、この手の活動の流れが見て取れる。
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全体の勉強会に加えて、グループでの個別の勉強会や、新聞発行などの活動も存在していて、参加者も希望すれば、これらの活動に携われた。これは、まあ、言っちゃえばオルグ活動なんだけれど、政治の話とは無関係に、きちんと学問的に機能していた印象もある。
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本を読んで井尻さんの行動の起源には、戦前の閉鎖的な学問体制があったような印象を受けている。ボス支配体制からの開放された民主的な体制を構築しようとした結果として自らが権威になってしまった面がある。もっとも、権威といっても、研究費の分配では、広く浅く配布する方針を行っていて、金を関連グループで独り占めしたがる、そこらへんに転がっている権威とは、まったく別のものなのだけれども、学説においては、後には誤りとされる一つの方向性を強く押し進めてしまう結果になった。

本を見ながら感じるのは引き際の難しさ。地学団体研究会は、当初は若手の団体として形成されたようだけれども、中心メンバーの加齢にともない、年齢制限が引き上げられていく。創立メンバーが、当初の規約通りの年齢で抜けて行っていたら、随分と違った話になっていたような気もする。

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by ZAM20F2 | 2017-09-17 17:24 | 文系 | Comments(0)

亀に悪い

頭の格好を変えてくれる学習塾の広告、これまでは、問題を眺めていて、ほんとにこの問題で良いのかなぁと感じる時に取上げてきたんだけれど、今回の問題は悪くない、というか結構気に入っている。
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亀の雌雄が孵化までの温度で決るという話の上で、1問目はデータを元に、何度が雌雄の境界になっているかを問う設問
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2問目は本土と沖縄で、沖縄の方が雄が多い理由を尋ねる問題である。

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データを眺めると、高温側で一旦雌の割合が増加した後に、割合0に戻って、その後で1へとジャンプする。

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1問目に関しては、与えられたデータをどのように読込むかが問われているし、2問目は、沖縄の方が平均気温が高いという知識と、珊瑚が炭酸カルシウムで出来ているという知識、そして、炭酸カルシウムは近赤外まで含めて透明な物質で珊瑚の砂は太陽光を吸収しにくいという知識、さらに本州の砂浜は、経験的に、白砂は少ないという知識を組合わせて答を出す必要がある。

データの読込みや、経験も含めた知識の統合がきちんとした回答には必要で、これは、なかなかの良問だと思う。というわけで、学習塾の回答を見てみると

問1の回答は29.3℃、問2の回答はサンゴ砂は白いので日光を反射しやすく、砂浜の温度が高くなりにくいから。

となっている。この回答……………、私が採点者だったら、かなり点は低い。というか不合格。

元のブラフを見ると、確かに、29.4℃以上では雌比率は1に近いけれども、29.8℃は0.84程度。一方、割合が0で無くなるのは28.1℃の0.1、28.3℃の0.35。その後、28.9℃が0.1で29.0℃で一旦0になるのだけれど、境界が29.3℃というと、28.3℃の0.35は説明つかなくなる。そうなると、29℃付近で一旦低下するのが、測定ミスなのか、意味があるのかも分らないし、28℃後半と29℃前半のデータの欠落も気になる。というわけで、1の回答は、データ欠落があり、不確定要素もあるが、29℃付近で雌雄の決定確率が半々程度になると予想される。というのが、とりあえずの回答になる。でも、さらに考え出すと、砂の温度は日中と夜間で異なるはず。沖縄の方が平均気温が高いであろうことを考えると、夜間(少なくとも明け方)の砂の温度は、沖縄の方が高いと期待できるだろうと思う。こうなると、砂の温度は、平均温度なのが、それとも最高温度なのかが気になってくる。さらに言えば、孵化寸前では、雌雄は決定しているだろうから、卵の成長のある時点での話になるのだけれど、そのタイミングが昼か夜でも変るんじゃないかという気分になってくる。

こうなると、設問の設定が不充分だねというのが結論だ。悪くない問題なんだけれど、詰めがあまい。

問2に関しては、白いので反射しやすくというより、透明なので光吸収が少なくというべきだけれども、それでも上に上げたように夜間温度の問題もあるし、前段として沖縄の方が本州より平均気温が高いと思いたいので、

「本州より緯度が低いため、平均気温は高いと考えられるが、炭酸カルシウムの太陽光吸収量が本州の平均的な砂より小さいために、日中の温度上昇が低いことが寄与していると予想される」というぐらいになりそうな気がする。

ところで、実際に海亀の雌雄が何度で決るのかをWebで調べていたら、温暖化の影響で雌比率が上昇すると、絶滅するのではないかと危惧する人々のWebにも行きあった。

いや、でも、少なくとも海亀の人たちは、ほんの7000年前の縄文海進も経験して、まだ、この島国のあたりにいてくれるわけで、温度が上がったら、その分、産卵域を北方にのばすのではないかという気がするんだけれど。絶滅を気にするのは、亀の能力を低く見た人類のおごりのような気もする……


などと書いていて思い出したのは、中学生の頃に、「今度氷河期が来たら、生残る生物はどのようなものか」という問題に対して、授業中には、ほ乳類は鳥類のような恒温動物で、は虫類は両生類は生残れないだろうと教わっていたにもかかわらず、発作的にひらめいて「これまで何度も氷河期を乗越えて現在の生物がいるので、次回も、大体全部生残る」と書いて×をつけられたこと。未だに腑に落ちていない。



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by ZAM20F2 | 2017-08-12 07:50 | 文系 | Comments(0)

ゾウリムシ

発作的にゾウリムシを買ったという話をしたら、速攻で
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がやってきた。頁をめくってみると、最初に目につくのは様々なゾウリムシ
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いや、ゾウリムシにこんなに種類があるとは思いませんでしたとも。
でも、この本、素人には順序が逆の気がする。だって、識別に使う器官の名前を書かれたって、それがどれかがわからないんだもの。その後にある
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図が先にあった方が幸せだ。でも、いろいろとためになることが書いてある。たとえばゾウリムシは動きが速いので、顕微鏡観察の時には寒天などで粘性を高くして動きを遅くするのだそうだ。本を貸してくれた人からはCMCで粘性をという話を伺ったのだけれど、寒天もCMCも在庫はなく、とりあえず手元にある
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を眺めて思案中。
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by ZAM20F2 | 2017-06-08 21:19 | 文系 | Comments(0)

憲法を変えて高等教育を無償化するという話について

憲法を変えて高等教育を無償化すると言出した人がいる。この話を聞いて、直感的に感じたのは「無償化ついでに、大学の教科書も文部科学省検定にしたい」のだろうなぁということ。
なにしろ、子どもの貧困をはじめとするいろんな教育に関わる問題が出ているのに、それに対する手当をしていない状況を見れば、教育に興味もなければ、金をかける気もない人であるのは見て取れる。それにも関わらず、お金が必要なはずの高等教育の無償化を打出すというからには、教育をよくすること以外の本当の狙いがあるはずだ。
大学等の教科書も文部科学省検定品だけになれば、大学から人文社会系の左がかった講義を一掃できるだろう。また、政府にとって都合の悪い法律解釈も、教科書から除去できる。教科書検定官さえ押えておけば、そこらの学者が何をいっても犬の遠吠えだ。そうすれば、極東の島国が次に戦争で負けるまでは、今の方向性も安泰というわけだ。これは、なかなかに狡知に長けたアイデアといわずばなるまい。
ついでに、理工系の教科書も検定品になって、御用学者のご意見に反する考えは教えることが禁止され、原発は2度と事故を起こさないなんてことが真理として語られ、理工系学問がお金になりそうな偏った分野に特化して世界に遅れていくようになるかもしれない。最後のは、外からだったら、おもしろがって見ていてもいいかなとおもうのだけれど、極東の島国の住人である身としては、話の進みを注意深く見ていく必要を感じている。

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by ZAM20F2 | 2017-05-11 21:08 | 文系 | Comments(0)

前置詞3年

前置詞3年というのは、高校の時の英語の先生の台詞。
このあと「冠詞8年」というのが続く。そのときは、ふーんと思っていたのだけれど、前置詞は、検索で多数出てくる用例を使うなんていう技もあるのに対して、冠詞にはそんな技も通用しない。こんな台詞は覚えているけれども、何を教わったかは覚えていないので、8年以上立った今も冠詞の用法は不安だらけだ。
というわけで、この本を見つけて当然のように買い込んだ。
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本によると、冠詞用法はnativeは間違えないけれども、あまりにも当たり前のことなので、言語化してnonnativeに教えるのが困難なことであるらしい。まあ、極東の島国の「てにをは」とか、棒の数え方なんかと類似のセンスがあるようなものらしい。

それでも、この本、言語化困難な説明を言語化し、多数の例とともに紹介している。例の中は目から鱗のものも、例を見せられても途方にくれるものもある。
たとえば、
Bob Dylan's brother David was my music teacher when I was a child.
だと、ボブ・ディランには複数の兄弟がいて、その中の一人がDavidであるという意味を示すのに対して、
Bob Dylan's brother, David, was my music teacher when I was a child.
だと、ボブ・ディランの唯一の兄弟がDavidであるという意味になるそうなのだけれど、どうすれば、こんな言語感覚が身につくのか途方にくれるしかない。

一度で理解して使えるようになるなんてことは絶対にない(それが出来るくらいなら、この本を買う必要もないだろうと思う)ことは確かだけれども、少しでも感覚が身につくのには何回読み直せばいいんだろう。

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by ZAM20F2 | 2017-01-29 21:39 | 文系 | Comments(0)

昭和な問題

妙な問題に気がつくと取り上げる某学習塾の広告。今回のものは、かなり久し振りの謎の問題であった。
フナの解剖に関する会話を読んだ上で問題に答えよとなっているのだけれど、会話文と設問の関係が不明というか、会話文があることにより、全体が混沌としている印象がある。
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設問の1はフナの心臓の場所を問うているけれども、これは単に知識を問うているわけで、上の会話とはまったく関係ない。確かに、心臓だけは丈夫だったとは書いてあるけれども、それは、心臓の場所とはまったく関係のない話だ。
それにしても、フナの心臓の場所を知っていることに、どれだけの意味があるというのだろう。問題は独立したもので、単発の知識を問うているに過ぎない。考え方ではなく、単に個別の知識を問うだけの昭和な問題という印象だ。

設問1は知識を問うているだけ、問2に比べると、まだ真っ当なものである。問2は、最初の会話部分と会話を読んでという条件があるために、まったく意味不明な問題と化している。
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問題は、実験結果が教科書に書いてある正答と異なった場合のレポートの書き方を問うている。もし、この問題が会話文なしに単体でだされたのだとしたら、選択肢の中でベストの答はアになることは自明だ。けれども、この解答は極めて不充分なものだ。正しいと思われる結果と異なった結果となってしまった理由をきちんと考察できていなければ、科学的には、ほぼ無価値な物でしかないので、科学教育としては大きな問題が残る。それを良しとするなら、この学校の理科教育のレベルはかなり低いだろうと推測される。この学校で学んでも、ものごとを論理的に考えて進めていく科学的な思考形態は身につかないのではないかという気分になってしまう。

これだけでも、クズな問題なのだけれど、最初の会話文が、この問題に混乱を加える。問題文では、フナの解剖を大失敗して心臓以外はぐちゃぐちゃで分からなくなったという。どうすると、こんな失敗を出来るのか、現時点で「ひとみ」で何が起こったかか想像がつかないのと同じぐらい不思議な失敗だ。フナを気絶させるのに頭を木槌で殴るのを(それ以外の手はあるかもしれない。中学の時に先生がやって見せたコイの解剖で、最初に木槌で頭をひっぱたいていた記憶がある)間違えて、腹を殴りつけたとしか思えないけれど、それは、いくら何でも間抜けすぎる。
この前文があると何が問題かというと、隣の班ではきちんとした解剖が出来ているなら、ぐずぐずの内蔵の絵を描くより、隣の班のものを描かせてもらった方が、はるかに意味のある行為となるからだ。私が教諭でその場にいたら、確実に、そのような指導をする。もちろん、その場合には、自分達の解剖が失敗したために、あるグループの解剖したものを描いたと記すことは必要だけれども。この場合には、選択肢の中でベストの解答はウになる。

そもそも、この2番は科学倫理とか、より一般的な倫理の問題であって、それを中学理科の入試問題で出すこと事態、あまりセンスの良いこととは思えない。それがさらに、ぐだぐだな問題となってしまっているわけで、問題を出した学校のセンスの悪さもさることながら、それを選んだ学習塾のセンスの悪さも信じがたいほどのものだ。、

追記4月12日
ご近所さんより学習塾が、もとの問題を抜粋して使っているみたいなので、問題を出した学校のセンスは悪くない可能性があるとの指摘がありました。確かに、元の完全な問題文を見ないと、もとの問題は批評できませんね。というわけで、上の批評はあくまでも、学習塾に向けた物ということになります。

追記4月15日
ひとみの方は、本体の回転を抑制するのではなく加速するようになっていたというプログラムのミスが原因という発表があったようだ。これまでも、プログラムの問題から宇宙船が失われた例は存在する。それ故に、様々な確認手法が採られているのだけれども、人の行うことのミスの確立を0にすることは原理的に出来ないだろうと思う。
なお、解剖が失敗した理由は現時点でも不明だ……
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by ZAM20F2 | 2016-04-10 18:49 | 文系 | Comments(0)

文字数不変


今でこそ、版組の修正はディスプレイ上で容易に行えるから、文書を修正する時に文字数の変化を気にすることはない。しかし、写真植字や活版印刷の時代には文字数が変化してしまうと、それ以降の部分が全面やり直しとなってしまうために、修正時には行内で文字数を変えないような工夫をすることが求められていた。

そんなことを思い出したのは、「少国民理科の叢書」の監修者の言葉の戦前版と戦後版を比べてみたからだ。
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戦前版は
「少国民の皆様、私たちはこの度この「少国民理科の研究叢書」をそれぞれの専門の先生方」
と始まる。戦後版はこれに対して
「少国民の皆様、私たちはこの度この「少年少女理科の研究叢書」をそれぞれ専門の先生方」
と始まる。少国民と少年少女の違いで1文字増えた分を「それぞれの専門」の「の」を抜くことで合わせている。戦後版で書き出しが「少国民の皆様」のままなのは、シリーズタイトルが少国民から少年少女になったのに対応できていないのだけれど、ここも変えてしまうと、文字数の吸収が出来なくなってしまうためかと感じている。

もう一箇所変化したのは六行目で、戦前版では
「これがやがて君に忠義をつくし国に報ゆる」

「これがやがて文化国としての祖国に報ゆる」
と改訂されている。この行は、段落の最後で、「報ゆる一つの道であります。」と終わって、あと2文字は余裕があるので、+2文字、-方向は何文字でも文字数が変わっても問題ないはずだけれども、文字数はきっちりと同じに揃えられている。

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by ZAM20F2 | 2016-03-27 09:03 | 文系 | Comments(0)