カテゴリ:科学系( 441 )

ezSpectra 815Vを用いた顕微分光測定(セロテープ編)

前回は顕微鏡についているλ/4板と鋭敏色板(530nmリタデーション板)による透過スペクトルを出したのだけれど、セロテープを何枚か貼り合わせたスライドガラスが転がっていたので、テストついでに、それも測定してみた。セロテープの枚数はきちんと確認していないけれども、多分、1枚から7枚だろうと思う。まず、薄い方から
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これは、λ/4板と同じで、500nm台の窪みが気になる。一部下に凸っぽいけれども、この領域はなめらかに上に凸が正解のはずだ。400nmで底をうって、短波長で上がりかけているけれども、本当に400nmが底なのか、迷光のせいで、そのように見えているのかはこれだけでは判断つかない。
続いて2枚重ね。
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やっぱり500nm台のへっこみは気になる……。極小が725nmあたりなのは、問題啼くOKだと思う。顕微鏡の偏光子は、700nm台で2色比が悪くなって、漏れが出るようになるのだけれど、この結果ではきれいに0に到達しているので問題はないと思う。
そして、これが2枚重ねだとすると1枚の場合の極小は、屈折率分散を考えると725/2nmよりは少し長波長にあると推定される。実際、2枚重ねのものは、400nmでは極小になっていない訳で、これから1枚のものも400nmの極小は、本当ではないと結論して良さそうだ。
3枚重ねだと
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これは、ほぼ、2週目の鋭敏色付近という感じ。この後は枚数を重ねるにつれて、山の間隔が狭まっていく
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最後は7枚だと思う。
見てお解りのように、短波長の方が山の高さが低くなる。これはezSpectra 815Vのせいではなく、他の分光器を使ってもこうなる。おそらく、短波長の方が散乱が強いので、その影響だろうと思う。ベースが浮いてくるのも同様だ。
そして、枚数が増えてくると、見た目では500nm台の窪みは分からなくなっていく。でも、本来よりも凸度が少ないはず。

今回の測定では、画面内でどの場所を測定しているかは、きちんとチェックしていない。測定範囲をきちんと限定するのには、入射スリット(または、その前におく拡散板)をきちんと結像位置に合わせておく必要がある。10倍の対物レンズを使って直焦点で測定することを考えると、スリットサイズが50×500ミクロンなので、5×50ミクロン領域のスペクトルが測定できるはず。拡散板については、取り付け方によるけれども、今は3mm角ぐらいの幅担っているので、0.3mm角ぐらいの領域が測定できることになる。もちろん、照明領域を絞れば、より狭い範囲の測定が可能だ。というか、分光測定をするなら、きちんとケラー照明にして、照射範囲を限定して行うのが筋というのは、古く小穴さんお論文に書いてある話だ。

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by ZAM20F2 | 2017-10-14 09:55 | 科学系 | Comments(0)

ezSpectra 815Vを用いた顕微分光測定

ここのところ、ezSpectra 815Vの記事がないのは、一通りは遊んで癖はだいたい分かった気になっていて、新しいことをしていないためだ。今後は、知り合いの学校の先生などに見せびらかして遊ぼうと思っているのだけれど、そうなると、ブログで情報が非系統的に上がっているよりは、どこかに、系統的に纏めて出しておいた方が良いような気もしている。
さて、新しいことはしていないけれど、大分前に偏光顕微鏡に取り付けて測定を行っていたので、その結果を出すことにする。
偏光顕微鏡は、有限系の古いもの。直焦点でCマウントが取り付けてあるところにmtテープでezSpectra 815Vを仮固定した。角度は検光子に対して45度程度にしている。なお、拡散板は非装着である。
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拡散板をつけていないのでベースのスペクトルはでこぼこがある。ベースのスペクトルは検光子固定で偏光子を90度回転している。350nmあたりが浮き上がっていないのは、顕微鏡には熱線カットフィルターがついていて、長波長側をカットしているためだと思う。

この状態で、λ/4板を測定した結果。
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続いて鋭敏色板の測定結果。
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両方とも凸凹していて、まともに測定できている気がしない。大昔にこの世代の顕微鏡筒で分光測定を試みた時は、顕微鏡鏡筒で何らかの干渉による凸凹がのって、それがベースと測定で割り切れずに、まともな測定ができなかった記憶がある。
今回は、割り切れないかなぁと思っていたのだけれど、透過測定モードにすると、結構まっとうなスペクトルが出てくる。
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λ/4板の結果は、長波長にむけてなめらかに減少している。500-550nmの間の窪みは、測定上の問題なのだけれども、全体に、まあまあよく取れいているレベルだと思う。、

鋭敏色板は、もっともっともらしいスペクトルになっている。
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鋭敏色の方は両端が100%を超えているけれども、これは、愛嬌というレベル。
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by ZAM20F2 | 2017-10-09 09:34 | 科学系 | Comments(3)

フーコーの振り子(II)

科博のフーコーの振り子の長さは20m程度らしいのだけれど、ある街に向かう電車の中の立ち話で、その街には45mのフーコーの振り子があると小耳に挟んだ。

振り子のある場所は、なんと目的地と同じ敷地内。こうなると、昼休みにでものぞきに行くしかない。

振り子の下は地図。振り子のある場所が地図の中心になっている。

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ガラス窓に邪魔をされて上を見上げられないので、ふらふらと建物の最上階に上がってみた。


このあたりで一番高い建物で、なかなか見晴らしがよい。
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いやいや、振り子を見に来たんだと思い出し、振り子の上にいく。
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ロの字型の建物で振り子は、その中空部分の上からつるしている。開空間なので、雨も雪も降り込む気がする。

下をのぞき込むと奥が深い。さすが45mだ。
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科博の写真と同じレンズでは下がハッキリ見えない。というわけで、焦点距離を変えて撮影。
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部分的に水がたまっているようだ。


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by ZAM20F2 | 2017-09-28 20:52 | 科学系 | Comments(0)

フーコーの振り子(I)

科博の展示のメインは新しい建物に移った訳だけれど、建物としては本館の方が風情がある。ステンドグラスも良い風情だ。
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本館に行くと、つい、フーコーの振り子に目が行ってしまう。大昔は、振り子の周囲にピンが立ててあって、時間とともに振り子の振動面が回転するのとピンが順番に倒れていったのだけれど、いつの頃からか電子仕掛けになっている。
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下までおりてきた、ちょうど振り子を振るタイミングだった。
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これは、初めて見る光景だ。

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by ZAM20F2 | 2017-09-26 21:12 | 科学系 | Comments(0)

無行列

特別展の入場券で、通常展示も見られるからには、そちらに回らないのはもったいないというものだ。というわけで、通常展示に流れていった。
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地球史ナビゲータ。ほののんとして悪くないけれど、相変わらず真中が邪魔だなぁという印象。展示としても分散してしまっている。
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剥製を眺め、コンパスは入れないので、外から羨望のまなざしで眺めるのみ。
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コンパスが低年齢向きの内容であるので、他の体験展示は、対象を高学年化した印象がある。
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これは、アナログ放送とデジタル放送で、金網をかぶせたときの電波障害による違いを体験させる展示なんだけれど、デジタルの方、説明では聞こえなくなるはずなのに、聞こえてしまっている。網が歪んでいるせいかしら。それはともかく、こんな説明をされても、アナログとデジタル放送で違うことは分かっても、本質的な違いは理解できない気がする。

高学年向きの展示は、望むべくは、ちゃんと論理を追えるものであって欲しいのだけれど、論理をきちんと追うためには時間が必要で、残念ながら展示の多くは、時間をかけて理解する作りにはなっていない気がする。
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技術のコーナーには、ハヤブサの持ち帰った砂粒の展示がある。でも、えらく閑散としている。はやぶさが戻ったときには、あれだけブームになったのに、そして、あれだけ多くの人が特別展には入っているのに、この閑散さを見てしまうと、科学に対する興味の継続性のなさを感じてしまう。

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by ZAM20F2 | 2017-09-24 17:28 | 科学系 | Comments(0)

手作り品

別の用事で休みをとった日の午後に出かけた博物館は入場券を買うのに行列ができていた。
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行列に並んだおかげで、普段はしげしげと見る機会のないどっしりとした門などを眺め、入っていった先は特別展。
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それにしても、夏休みが終わった後とは思えない混雑だ。前回のイカ大王という目玉商品に比べると、あんまり目玉商品を思い浮かばないのだけれど、それでも全体に人の流れに沿って移動しないといけない感じ。

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そんな展示の中で個人的に面白かったのは、フルデプスミニランダー。海溝のそこまで到達して画像を撮影して戻ってくる装置だ。無骨で、精密感のかけらもない部分もある、手作り感満載なんだけれど、説明を読むと。「ライトは小型で安価にするため研究者の手作りである」なんて書いてある。

そのライトをしげしげと眺めてみる。

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LEDを樹脂に埋め込んでいるようなんだけれど、こんな形態に行き着くまでに、随分と試行錯誤があったのではないかと思う。新しい装置って、できあがってしまえば簡単に見えるけれど、そこに行き着くまでは、かなりの右往左往が必要なことが多い。いや、でも、このライト開発、すごい価値がある。普通だったら、耐圧容器の中に普通のLEDライトを入れる発想になるけれど、それだと、大きくなるし、複数個だと互いに干渉しそうだ。その点、これなら普通のLEDライトのような多灯使用にも展開できそうだし、色々と使い方が広がると思う。

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by ZAM20F2 | 2017-09-23 09:36 | 科学系 | Comments(0)

ezSpectra 815Vで分光光度計を作ってみる(Ⅵ)

分光光度計1号も基本構成は0号とほぼ同じだけれども、フィルターホルダーが新たに付け加わっている。フィルターホルダーといっても、機械的にフィルターを押さえるのではなく、mtテープでフィルターを貼り付けているだけではあるけれども。
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フィルターは、今回はマルミの80Aを用いている。ケンコーからマルミに変えたのは、マルミのフィルターの方がフィルターガラスを湧くから取り外しやすかったからだ。前にも記したように、マルミフィルターの方が在庫限りっぽいけど安価なので、その点も魅力だ。

フィルターホルダーのところを見ると、マルミの円形のフィルターの他に、もう一つ角形のフィルターが使われている。これは……、熱線吸収フィルターでHoyaでいうところのHRの何かだ。何故、このフィルターを入れているかというと、ケンコーのものでも、マルミのものでも、近赤外あたりの透過率は低くないみたいで、短波長側の迷光が、比較的強く残ってしまうためだ。この迷光のために、短波長側の吸光度は1未満で飽和してしまう。これは、分光光度計としては、さすがに情けないので、近赤外を落とすフィルターを入れている。

熱線吸収フィルターは、一応、Web上からも購入可能だけれども、安価とは言えず使うのには、ためらいもあり、代替品は探しているのだけれども、現時点で、適当な代替品は見つからず、これしかないのかなぁと思っている。

キュベットホルダーは、前後を厚さ2mm程度の紙板ではさんで安定性を増した。また、キュベットホルダーと分光器の間を黒色発泡ポリエチレン板を丸めた覆いで囲うようにして室内からの迷光を低減している。
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この項目の前回のエントリーでは分光器と下板を収納したところをあげた。分光器だけだったら、あの大きさの容器に収まるのだけれど、キュベットやら、蛍光測定の付属品などを一緒に納めることを考えると、本体格納の倍程度の大きさの容器が欲しくなる。
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そんな容器に収めた様子。レイメイの顕微鏡が入っているけれども、これは、蛍光測定の光源として入っている。さすがに、顕微分光を行うのは、この一式では容易ではない。ちゃんと蓋だって閉じられる。
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この箱とノートPCがあれば、屋外でも十分に測定可能だ。

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by ZAM20F2 | 2017-09-13 19:49 | 科学系 | Comments(0)

ezSpectra 815Vで分光光度計を作ってみる(Ⅴ)

分光光度計の試作1号(実質2台目)。
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設計方針は試作0号と同じなのだけれど、全長を10cnm程度短くしている。作ってみた結果として、25cmも必要がないことが分かったことと、持ち運び時に使おうと思っていたケースのサイズにあわせたもの。
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これがケースに入れた様子。試作0号とのもう一つの違いは、試作0号では分光器を押さえるブロックが分光器と同程度の高さで、そのままではケースには入らないので、後ろ側の押さえと同じ高さまで低くしたこと。
電球は、相変わらず豆電球を使っている。
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豆電球を使っていると、小学校の夏休みの工作感が漂ってしまうのだけれど、実際、小学生でも可能な工作技術しか使っていないので、ご指摘ごもっともという感じだ。


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by ZAM20F2 | 2017-09-10 15:26 | 科学系 | Comments(0)

大森式地震計

前から、古い地震計も置いてあるのは知っていたのだけれど、しげしげと見ることはなかった。でも、前のエントリーの本に出て、存在をハッキリ認識するようになるとしげしげと眺めてしまう。
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知識の不足から、見落としているものが山ほどあるんだろうなぁとつくづく思った。
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by ZAM20F2 | 2017-09-05 20:12 | 科学系 | Comments(0)

読みかけ

持ち歩くには重たすぎるのだけれど、行き帰りぐらいにしか読む時間がないので荷物が少ない日には持ち歩いている。
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そんなわけで、まだ大正時代までしか読み進んでいないのだけれど、明治の頃にはすでに、地表面の水平・垂直運動の観測から地震の起きる場所を見いだすなんて話が出てきて、手法は簡単かつ高精度になったけれど、やってることも、そして、地震予知はできないという事実も、ここ100年は変わらないんだなぁなどという気がしている。

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by ZAM20F2 | 2017-09-03 13:49 | 科学系 | Comments(0)