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普通のピンセットを買おうとピンセット屋さんのWebを見ていたら、妙な形態のピンセットに目が行ってしまった。
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一段折れ曲がりに2AEは持っていて便利に使っているのだけれど、これは、2段折れ曲がり。
余りの変さに、ついでにポチッてしまった……
手元には届いているのだけれど、ばたばたしていて試す機会を作れないのが悲しいところだ。

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by ZAM20F2 | 2017-11-28 20:57 | 物系 | Comments(0)

赤外分光器の分散素子


大昔の分光器の取り外し部品らしい。物差しと合わせると10cm程度の大きさのプリズムが使われている。
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なかなかの迫力だ

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普通の分光器のプリズムは石英や光学硝子で作られているのだけれども、このプリズムの素材はNaCl。塩のプリズムだ。使われていた分光器を見たことはないけれども伝え聞く話では赤外の分光器だったそうだ。

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赤外の分光器は、現在はFT型ばかりだけれど、その昔は分散型素子を使った物も使われていた。もっとも、この品は分散型素子でもかなり昔のものではないかと思う。

プリズムがNaClで出来ているのは、石英やガラスは赤外に吸収をもっている領域があるため。回折格子と異なり、材料が透明な波長範囲でしかプリズムは使えない。

NaClのプリズムは柔らかいので、傷をつけないように注意が必要だ。残念ながら端が少しかけてしまっているけれども、でも、面はなかなかきれいだ。これは、かなりたいしたことだ。何しろNaClには潮解性があるので、極東の島国で湿度対策をせずにおいておくと、表面が不透明に荒れて、流れ落ちてしまうのだ。装置を動かしていない時は、本体から外してデシケータで保管していたようだ。
その後ずっとデシケータで保管されていたわけだけれども、よくまあ、ご無事でという気もする。

半導体検出器のような感度の高い赤外検出器が存在しなかった当時に、こんなプリズムを装着した分光器で赤外の測定をするのは、それだけで一仕事だっただろうと思う。



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by ZAM20F2 | 2017-11-26 13:15 | 科学系 | Comments(0)

立方晶結晶模型

天文古玩さんのところで、クリスタル製の結晶模型が出ていた

結晶模型といっても、ツブツブが並んだやつではなく、結晶の対称性を示すもので、ここでも、北緯50度の街の博物館で見たものを上げたことがある。

クリスタルの結晶模型格好いいなぁと眺めて、似たものを持ってないかなぁとごそごそしていたら、透明な立方体が出てきた。
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スケールと一緒に移すのを忘れたけれど、一辺3cm。


残念ながら、立方体以外の持ち合わせはない。というのも、この品、食塩で出来ているのだ。食塩でも、多結晶だったら、彫刻製品も存在するし、単結晶でも直方体は簡単に作れるし、研磨すれば直角じゃない角度も出せるのだけれど、研磨する根性はないし、劈開してしまうのには惜しい品だ。

この品は水溶液からではなく、加熱溶融状態からの結晶成長で作られているだろうと思う。大昔には、もっと大きな単結晶の需用があって、大きな単結晶が作られていたのだと思う。これより大きな単結晶を使った製品を一つは知っているので、それを次回に紹介したい。


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by ZAM20F2 | 2017-11-24 06:02 | 科学系 | Comments(0)

軸外し放物面鏡

回折格子と一緒にやってきた凹面鏡。アルミニウムが部分的に腐食してしまっている。
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状態が悪かったので、来たときに少し眺めたきりで、一応は防湿箱に入れていたのだけれど、久しぶりに回折格子を眺めようと取り出したついでに、これも出してみて、目を見張った。

急に目を見張る羽目になったのは、少し前に、ニコンの古いカタログを眺めていたからだ。
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ニコンは25cmと50cmの分光器を売っていたのだけれど、25cmの方は、G-250とP-250という二つの機種があった。カタログの頁をめくると、光路図もついて、それぞれの説明がある。
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二つで何が違うのかというとG-250の方はスリットから出てきた光を回折格子に入れる平行光線にするのに球面の凹面鏡を使っているのに対して、P-250の方は放物面鏡を使っている。

球面は、その曲率半径の点から出てきた光を、元の点に集光して集める能力はあっても、一点から出てきた光を平行光線にする力はない。それに、一点から出た光を異なる方向に送ろうとすると、非点収差が生じてしまう。

一方、放物面鏡なら、一点から出た光を平行光線にできる。そして、放物面鏡の片側、放物面鏡の光軸を外れた部分だけを使えば、焦点位置からの光を、焦点位置を通らない平行光線として送り出すことができる。これが、軸外し放物面鏡である。

最近ではカメラレンズにも随分と非球面が使われているけれども、それは、鋳型での鋳造みたいな方法で非球面が製造できるようになったから可能になったことで、非球面をいちいち切削で作り出さなければならなかった昔は、非球面レンズは非常に高価なものであった。もちろん、非球面のミラーも普通のミラーに比べれば遙かに高価な品で、そこら辺には絶対に転がっていない品だった。

ニコンの分光器は、回折格子は自社製造ではないのではないかと思うけれども、放物面鏡は自分のところで作っていたのではないかと思う。

さて、光路図を拡大してみると、球面鏡は左右対称に描かれているのに、放物面鏡の方は、軸外しだけあって、左右非対称。
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そして、回折格子と一緒にやってきた凹面鏡を上から見ると、見事に非球面なのだ。
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これは、P-250に付いていたミラーに間違いない。それにしても、この品の出所がどんなところだったのか、気になってしまう。何しろ当時としては、かなり高価な品だったはず。そして、本体廃棄時に分光器から取り外されているので、この手の光学部品の価値を知っている人がいたはず。でも、ミラーの腐食の様子を見ると、分光器の上の蓋を開けた状態で会話がなされて、唾が飛んでミラーに付いたなんて可能性が疑われるのだ。ちなみに、グレーティングは600本の方なのも不思議なところで、P-250だったら、やっぱり1200本がついていて欲しかったところ。

平行光線の光源はなかったので、懐中電灯を狭い部屋でできるだけ離して、軸外しの結像を撮影してみた。


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軸外し放物面鏡と分かると、ミラーをきれいに修復したいのだけれど、アルミをはがすのから一仕事で、すぐには手をつけられそうにはない。




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by ZAM20F2 | 2017-11-22 07:21 | Comments(0)

ニコン25cm分光器取り外し品

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だいぶ前に、ネットオークション経由でやってきた一品。
顕微鏡の部品その他と纏めて出品されていて、メインは顕微鏡取り外し部品だったのだけれど、これは、ニコンの25cm分光器の取り外し品と思われる品で、使う宛てはないのだけれど、回折格子が手元にあるのも悪くはないので落札した。
ニコンのラベルが貼ってあるけれども、回折格子自体の製造は他のメーカーではないかと思う。取り外して、見えていないあたりのラベルを調べれば、本当の製造業者も分かるのではないかと思うけれど、未確認。
表側はというと
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全体に霞がかかったような感じで劣化が見られる。この手の光学部品は、カメラや顕微鏡のレンズなんかとは違って、クリーニングできないので、現状を保つのが最良の手段(でも、金属蒸着のスバル望遠鏡の鏡はドライアイス洗浄をしているらしい。なので、この手の光学部品も、ドライアイス洗浄は可能かもしれない)。というわけで、そのままにしている。
それにしても、どんな感じで撮影したら、回折格子感が出てくるのだろうか?


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by ZAM20F2 | 2017-11-20 06:56 | 物系 | Comments(0)

工業用綿棒

前のエントリーで、渋谷ハンズは開店当時は、すごい刃物をおいていたと記したけれど、少し前に、新宿店が開店当時に高級ピンセットの品揃えが良かったと呟いていた人がいた。そう言われれば、いろんなピンセットおいてたなという気もするのだけれど、個人的には、それ以上に、綿棒に目がいっていた。綿棒といっても、衛生用品で扱っているのではなく、工業用綿棒。

とりあえず、手元に残っているのは、妙に細い品と、軸がアルミのもの。
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まだ残っているところを見ると、買ってはみた物の、そんなに活躍した訳ではないことになるけれども、こういった品は、通常は、まったく役に立たず、でも10年に一回くらいは、それがあるとないとでは、大違いという状況が生じて、そういう時に、「こんな事もあろうかと思って、これを用意していたんだよ」などと嘯きながら(本当は、面白いから買っておいただけだ)出してみせる品だから、単に、今のところは機会に恵まれていないという話なので、決してムダな買物ではないのである。

それにしても、新宿ハンズから高級ピンセットがいなくなったのと同じように、工業用綿棒もいなくなっていると思う。そりゃ、簡単には売れない品だけれども、渋谷ハンズと併せて(池袋ハンズは記憶の範囲で、開店時から特別なものはおいていない店の気がする)、普通の品しか置かなくなっているように思える。商売上は当然なんだろうけれども、見て楽しむ側からすれば、どんどんとつまらない店になっている。普通には見られない品を置いて、お客の視野を広げるというのは、売上げにはつながらなくても、店としての立派な社会貢献であると思うんだけれどね。

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by ZAM20F2 | 2017-11-19 14:23 | 物系 | Comments(0)

非流通在庫(II)

森平さんでははさみとカタログの他、60匁のダルマ玄翁を買込んでいる。この品も森平さんが鍛冶から直接入手しているみたいなので、非流通在庫だ。
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玄翁本体に銘はないのだけれど、持ち手の端にゴム印で「重族」と押してある。Web上も重族のダルマ玄翁としてあがっている。
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重族は、今は存在していない東京鍛冶みたいなのだけれど、Web上には情報が殆どない。古道具やで品切品として出ている小刀の頁には昭和40年頃の東京鍛冶との紹介があるだけ。重族の鉋を研いだ人のWebでは、地金部分が一部鋼化している面白い組織で、研ぎにくかったとの感想はあるけれども、重族の銘に関する情報はない。

そんな中、森平のWebで重族の玄翁を見つけて、さらに不思議に思ったのだ。というのも、玄翁は小刀や鉋なんかとは随分と違う分野で、一つの銘で両方出ているなんていうのは、あんまり見た記憶がなかったからだ。森平さんで聞けば、そのあたりの事情が分るのではないかと思案した次第。

残念ながら、古い銘だという話で、どこで、いつ頃まで仕事をされていたのか分らなかったのだけれど、話の印象からすると、1人の鍛冶屋さんではなく、鍛冶グループの銘であったのかもしれないようだ。

森平さんのカタログでは、重族銘で釿が出てくる。釿は柄に付ける部分が袋状に穴があいた構造で、何となくだけれども、玄翁につながる要素もあるような気もする。

ところで、なんで重族にこだわっているのかというと、手元に重族銘の小刀があるからだ。渋谷のハンズで買込んだ品だと思う。
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渋谷のハンズが開店したときには、武蔵国水心子藤原良明の小刀がごろごろ転がっていたし、左久作の小刀や槍鉋もおいてあった。手の届く値段ではなかったけれど、今から思えば、借金しても買占めておきたかった品々だ。

重族の小刀は、それらみたいに特別展示はされていなかったけれど、他の刃物と一緒に和式刃物のショーケースにずっと入っていたように思う。それをだいぶ立ってから(その頃には、もう、良明も、久作もなくなっていた)気に入って買込んだ。

ただ、その謂れが分らなかったから、アイヌ神謡集のホテナオに出てくる炉縁魚のように由来を求めている次第。


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by ZAM20F2 | 2017-11-16 08:12 | 物系 | Comments(0)

非流通在庫

森平さんに行ったのは、Webで眺めていて見てみたい品があったからだ。Webショップでの購入も可能なんだけれども、どうせなら、出かけていって現物を見てみたかったし聞きたい事もあったからだ。見てみたかった品は森平さんの昔のカタログ
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凸版印刷で、中の道具類は、木版から銅版を起こして印刷していたらしい。
中身の写真を用意していなくて申し訳ないんだけれど、いろんな種類の鉋が、複数の銘で掲載されていて、このカタログ当時に、どんな鍛冶銘があって、どんな道具が使われていたのかが分かるなかなか貴重な一品。
唯一惜しいのは、価格が掲載されていないこと。価格欄はあるのだけれど、後からゴム印か何かで押すような作りになっている。まあ、インフレだった世の中だから、年ごとに値段が変わっていったのかもしれない。

森平さんのカタログを森平さんで買ったわけで、版元直売だから、これは流通在庫ではない。
それにしても、自分の事は棚に上げて、こんなもの買う人がいるのかねぇと思っていたら、品切れになっている……。
世の中、物好きがいるものだ…………

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by ZAM20F2 | 2017-11-12 20:01 | 物系 | Comments(0)

流通在庫(2)

Webショップは、捜し物が明確な時には効率的かもしれないけれど、多くの人の目にさらされるだけあって、本当の掘り出し物が見つかることは少ない。その点、ふらふらと入り込んだ店には、この前の三つ葉印の事務鋏など、幻の品が眠っていたりする。
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この鋏は、幻というほどではなさそうなのだけれど、森平さんにふらふらと出かけた時に入手したもの。普通の、きちんと作ってある事務鋏だ。
この鋏にしても、菊秀さんや三つ葉印さんの品にしても、現在普通に売られていて実用的に十分な機能を持っている鋏の倍から数倍の値段だ。もっとも、この価格差は今に始まった話ではなく、これらの鋏が普通に売られていた当時も、文房具屋で普通に売っている事務鋏に比べれば遙かに高価な商品だったはずだ。それにも関わらず、当時は商品として成り立っていたのは、低価格の鋏の品質がよくはなかったからかなぁという気がする。そういえば、子供のころ使っていた鋏類は、カシメが緩んで注意して使わないと、まともに切れなくなることもあったような気もする。
そうすると、より安価な製品の品質が向上したことが、これらの高級鋏の需要を減らしていったという話なのかもしれない。低品質と最上品質だったら、高い金を払って最上品質を求めるけれども、そこそこ上品質と最上品質だったら、多くの場合は、そこそこ上品質で満足するわけだから。
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by ZAM20F2 | 2017-11-10 08:09 | 物系 | Comments(0)

流通在庫(1)

菊秀銘の鋏は身に覚えがないのだけれど、身に覚えがあるしたもある。しばらく前に、謄写版原紙を出したけれど、それにくるまれていたゴム切り鋏
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小振りだけれど、なんか格好いい品。これは、ネットで見つけて買い込んだのだけれど、そのときに探していたのは
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博多鋏系なのかなと思うけれど、刻印は
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三つ葉印さんの品だ。
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by ZAM20F2 | 2017-11-09 08:09 | 物系 | Comments(0)