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Smectic A Focal Conic

Smectic A Focal Conic
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SmA液晶の層圧縮弾性率は液晶の配向弾性率より遙かに大きい。このため、SmA液晶では層間隔を変化させるような変形はほぼ凍結される。一方、層間隔を変化しない変形は、液晶の配向弾性率程度の不利益で実現できるために、頻繁に発生する。
層間隔を保つということは、同心球、同心円筒、同心円錐を基本構成要素とするような層の変形のみが許されることを意味する。これだけだと、そんなに多様な構造が出来にくそうな気がするかもしれないけれど、同心円筒や円錐をループにするという大技があり、特徴的な組織を見せることになる。
同心円の中心には転傾線があり、それのループを作るとループの中心には点転傾ができる。また、転傾ではないが、ループの中心からループ面に垂直方向に層月よく折れ曲がってコントラストがつく線が延びる。
一方、円錐がループを作るとループは円ではなく楕円となる。そして、層の折れ曲がり線はループの中心ではなく、楕円の焦点の一つを通る双曲線となる。楕円がさらに歪んで端がひらくと放物線となり、折れ曲がりの線も双曲線から放物線へと変化する。これらの特徴的な線は円錐曲線(conic)で、それらが共焦点の関係にあるので、Focal conicと呼ぶと大昔に教わった。つまりFocal Conicとはきわめて数学的な欠陥構造の名称なのである。
最近では、ぐだぐだのSm液晶やコレステリック液晶の組織をFocal conic組織と呼ぶ人が多いが、個人的には、これは、科学的概念の誤った拡張だと感じている。
写真はほぼ円と直線のFocal conicを少し横から見たところ。円を斜めから見ているので輪っかが見えている。もし、横から見ると、十字線に見える。撮影倍率は10倍×2.5だと思う。
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by zam20f2 | 2011-07-06 08:28 | 液晶系 | Comments(0)

Smectic A Batonnets

Smectic A Batonnets
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といっても、細長く伸びているところでなく、妙に装飾がついた先端部分。こんな形状だと表面自由エネルギー上は不利だと思うのだけれど、層構造故にフォーカルコニックができて、こんなになっちゃうのだろうと思う。
撮影倍率は対物10倍×トランスファー2.5
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by zam20f2 | 2011-07-04 19:45 | 液晶系 | Comments(0)

Smectic A Batonnets

Smectic A Batonnets
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SmAのバトネなんだけれど、先日のものとは違って装飾がついていない。これは、微妙に昇温状態で溶けつつあるもの。成長時には装飾がつきまくるけれど、逆方向はすんなりとしている。
ということは、安定な結晶型は装飾がない状態で、装飾は、成長機構とか成長速度の問題から生じているのだと思われる。対物10倍。トランスファー2.5倍
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by zam20f2 | 2011-06-20 08:29 | 液晶系 | Comments(0)

Smectic A, Thin cell

Smectic A, Thin cell
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SmA相の薄いセルでの成長。バトネと同じように、層法線方向に成長するが、立体的な構造にはならない。セル厚は数ミクロン。すべて同じ方向に揃っているのは、ラビングして配向処理したため。対物4倍。
※ジグザグ欠陥を見ようと思って作ったのだけれど、今ひとつだった。どうしたものだろう。
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by zam20f2 | 2011-06-17 08:05 | 液晶系 | Comments(0)

Smectic A Batonnets

Smectic A Batonnets
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スメクチックA相のバトネ。バトネは仏蘭西語で棍棒の意味と教わった。液晶の研究は戦前の仏蘭西で結構行われていて、そのため仏蘭西語の用語が残っている。棍棒といっても色々と装飾がついていて、叩かれるとかなり痛そうである。Friedelの1922年の論文のFig.9が線画だけれど、こんな感じの組織が描かれている。(そこの英訳ではrodletsとなっている。ちなみに、batonnetsのaの上には^がつく。
この写真は170ミクロンぐらいの厚いセルを使っている。初期の液晶研究では、おそらく、非常に厚いセルが使われていて、こんな感じのバトネ組織が普通に見られたのだろうと思う。最近では、こんな厚いセルをあえて使う事はまずないので、バトネとして紹介されている写真(例えばケント州立大のもの)では、こんなゴチック様式のような装飾はない、これをバトネと言われてしまうと……………成長が層法線方向の方が早いことは分かるのだけれど、明らかにセル界面で挟まれて成長している組織でしかなく、バトネというよりリーフパイだよねという気分になる。
撮影倍率は対物10倍、トランスファー2.5倍。
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by zam20f2 | 2011-06-16 06:54 | 液晶系 | Comments(0)

ドメインサイズと降温過程

等方相からSmA相に転移する液晶を、等方相から適当な速度で降温すると
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といった感じで、普通は、小さめのドメインとなる。ちなみにセル厚は5μm程度。ポリイミドをコートしてラビングしていない表面である。
で、これだと、ドメインが小さくて観察しにくいので、ドメインを育てることを試みる。
等方相からSmA相の転移は1次転移なので、ドメインサイズ、すなわち結晶の大きさを大きくするためには、転移時に発生する核をへらして、少ない核を育てればいいはずである。
そこで、一旦昇温する。使っているホットステージがセルの中心と周囲で0.1℃程度は温度の違いがあるのを利用して
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こんな状態を作り出し、そして、それから、徐冷する。
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モノドメインからはほど遠いけれど、最初に比べれば、かなり大きなドメインが出来ている。重要なことは、温度を落とすのに、決まった速度はなく、必要な組織を作るのに必要な速度は、見ながら決めなければいけないということ。
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by zam20f2 | 2008-10-21 08:28 | 液晶系 | Comments(0)

N相-SmA相相転移

ネマチック相とSmA相は2次転移でも1次転移でもOK。2次転移でもOKと初めて知ったときは、随分と驚いた物だけれど(何しろ、液体から結晶の出現は、1次転移で、2次転移のものなんて存在していないから)、まあ、1次元系のマジックの一つなのかもしれない。
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写真はSmA相になりかけたN相。左側はN相で右側はSmA相になりつつある。物質はTBBA。
この系の転移が2次なのか、1次なのかは知らないのだけれど、1次だとしてもかなり弱く、2つの相の境界は見づらく、なんとなく連続的に変わっている感じがある。

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by zam20f2 | 2008-08-31 19:06 | 液晶系 | Comments(0)

SmAからSmC*への相転移

SmA相では分子は層構造に垂直だが、SmC相になると、層法線方向から傾く。分子が不斉構造を持たない場合には、傾き方向は変わらないが、分子が不斉構造をもっていると、傾き方向は層から層へと回転していく。SmA相から、SmC相への相転移には1次の場合と2次の場合がある。1次の場合には、傾き角は0度から45度に近い値に一気に飛ぶことが多い。それに対して、2次の場合は0から連続的に温度の低下とともに増加し、30度弱で収束する傾向がある。
以下の写真はキラルのDOBAMBC。世界で初めて意図的に合成された強誘電性液晶である。左側は空気である。
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これは、SmA相。

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by ZAM20F2 | 2008-08-19 20:39 | 液晶系 | Comments(0)

等方相-SmA相相転移

等方相からN相への転移では、N相は界面等の影響がなければ、球形の液滴として出現する。もちろん、N液晶には異方性はあるけれども、界面で配向が正弦されるため、液晶自体の異方性はドロップレットの形状には反映しないように思う。
一方、等方相からSmA相が出現する場合には事情は大いにことなり、バトネ(フランス語で棍棒の意味らしい)と呼ばれる組織が出現する。
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写真左の暗部は空気。空気界面で分子は界面に垂直に成長する。一方、右側の暗部は等方相液体で、その中に棒状のSmA相が出現している。

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by ZAM20F2 | 2008-08-17 18:39 | 液晶系 | Comments(0)