続いて、周囲への放熱の影響を見てみよう。
放熱がまったくない場合は、無限時間の後には、棒は均一の熱源温度になるけれども、周りへの放熱があると、温度勾配をもった状態で平衡になる。
もう一度、放熱が0の場合を示すと、
だったのが、有限の放熱を入れると
放熱の程度を増すと
さらに
となる。
放熱が激しいと、棒の端はいつまで経っても、室温のままだったりする。また、定常状態になるまでのステップ数も減っていく。
実際のホットステージで、ヒーター部分とヒーターから遠い部分で温度差がどの程度あるのかは確認していないけれど、それを確認して、その上で断熱材を巻いて放熱を減らして、再び温度差を確認して効果を調べたい誘惑にかられている。
こんな機会に少しばかり考えてみると、きちんと試さずにやっていることが随分とあるものだとつくづく思う。