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沼のふち

やってきたLWDコンデンサは位相差用のもので、ターレットを回すと開口絞の他、位相差用の円環状の照明も行える。円環状の照明をしたところで、対応する位相差用のレンズがなければなんの役にも立たないのだけれど、手持ちの160mm鏡筒の40倍ELWDは位相差用レンズだったりする。これまでは、レンズ内部に位相差用の黒い輪があるのを邪魔くさく感じていたのだけれど、こんなコンデンサが来てしまったので試してみた。
先ずは普通の照明
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そして、位相差コンデンサ
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位相差観察では、コンデンサの円環とレンズの円環をあわせる必要があり、そのためには、レンズ後ろ焦点面の像をみなければいけない。別の言い方をすれば、コノスコープ観察ができれる機種である必要があるのだけれど、これは、偏光顕微鏡ではほぼ自動的に満足されている。
というわけで、ベルトランレンズを入れて、適当に調整して撮影したもの。調整しながら、Optiphoto-Polのベルトランレンズは、本来は位相差の調整用のもので、偏光顕微鏡用の専用品ではないような気がしてきた。何しろ、ピント調整はできないし、目視観察はできても写真撮影はできないという欠陥商品なのである。
後継機種では検光子のブロックの上にベルトランレンズユニットが入ってピント調整も写真撮影もできるようになっているにも関わらず、3眼鏡筒に同様の使い物にならないベルトランレンズが入っているので、まず間違いないと思う。なんで、今まで気がつかなかったのだろう。

さて、位相差用コンデンサが手元にあるとなると、40倍以外でも位相差用対物があってもよい気分になってしまう。もっとも、液晶観察に位相差が武器となるかというと、微妙なところはある。確かに、液晶自体は光の吸収がなく透明な物質であるのだけれど、大きな複屈折を持っているおかげで偏光で十分なコントラストがつく。液晶をシャボン膜みたいにして複屈折がすごく小さい場合には、位相差や微分干渉が役立つ可能性はあるのだけれどそんな場面に行き会う場合はあまり多くはない。
でも、手元にはミクロワールドサービスさんの珪藻スライドもあるわけで、これまではネットオークションでスルーしていた位相差レンズにも目が向くことになりそうだ…。
いや、でも、底なし沼にははまらないと思う。多分……
by ZAM20F2 | 2012-02-28 21:34 | 顕微系 | Comments(0)
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