アスパラガスのようなものだったものが満開だ。上から見ると
な感じ。でも実は、ここから2mほどしか離れていないところでは
とまだアスパラガス状態。
2箇所で何が違うのかというと、満開な場所はすぐ南側に塀があって日陰状態なのに、2mほど塀から離れた場所は日がよく当たっている。例年、1週間ほどは開花時期が異なっている。
と云うわけで、彼岸花の開花時期が何で決まっているのかを調べてみたら、完全には解明されていないようだけれど、日本植物生理学会のWebの質問コーナーの2006年11月の記事(質問番号1082)に対する回答を見ると
1,冬期に球根が低温にさらされることが花芽が出る条件。
2,25~30℃で花の構造が出来るけれど(地中で)、出来てしまうと、それ以降は高温は開花抑制として働く
3,その後温度が20℃程度に低下すると開花。ちなみに、関東の方が関西より1週間早く開花する
ということを大阪私立大学の先生が記されている。
また、彼岸花ではないが、ヒガンバナ科のユーチャリスについては農研機構のwebに温
度処理によるユーチャリスの開花調節に関する記事があり、それによると、球根を32℃4週間の高温処理した後に、それより5℃低い温度にすると開花することが記されている。
彼岸花は今年のような暑い夏でも、冷夏でも同じ時期に咲く印象がある。そういう意味では、温度の絶対値よりも、温度の変化に応答しているような気がする。また、日陰と日向で開花時期がずれる事からすると、一日の最低気温ではなく、最高気温の方を感じて開花しているように思える。
それにしても、身の回りでもきちんと判っていないことがあるんだなぁとあらためて思う。