液晶セルの後ろ側には、偏光板と反射板がついたフィルムがはってある。それをはがすと、液晶パネル自体は透明になる。
上が表面の偏光フィルター(検光子)、真ん中が裏側の偏光板+反射板である。右下の一部が偏光板がはがれて反射板がむき出しになっている。
偏光+反射板に検光子を乗せると、乗せた部分は暗くなる。注意して欲しいのは、検光子の向き。液晶セルに偏光子+反射板が着いていた時には、明るくなる向きになっている(セルに着いていた方向からすると、偏光子+反射板は180度回転した状態担ってしまっているけれども、偏光子の軸は180度回転しても光学的な性質は同じなので、結果は変わらない)。液晶セルを挟んだ状態で明るくなっていたということは、液晶セルは電場を印加しない状態で偏光の向きを90度回転する能力があることを意味している。そして、電場により、回転能力が失われて、暗くなることになる。
検光子を裏表にすると、重ねても暗くならなくなる。
外した偏光子+反射板をセルの下に入れると、再び文字が見えるようになる。
偏光子+反射板は、全厚が0.2mm程度だった。普通の偏光子は両面に保護フィルムがあり、それなりの厚さになるのだけれども、ガラス板と反射板に挟まれているので、保護フィルムなしで使っているようだ。