ezSpectra 815Vのフィルター補整効果

ezSpectraのソフトバージョンが1.8台から1.9台になって、フィルター補整が付け加えられた。マニュアルもそれにあわせて改訂されているので使い方はマニュアルを見て頂くとして、ここでは、それ以外の使った印象を紹介する。
フィルターは初期設定で、幾つかのNDフィルターが用意されている。ezSpectraを使って透過測定した結果をフィルターとして保存もできる。保存したテキストファイルをマイドキュメントの下に作られたezSpectraフォルダーの下のFiltersの中に入れると次回以降は選択できるようになる。
マニュアルによると、ユーザー設定のフィルターファイルは、その個体のみで有効とのことだけれど、これは、ezSpectraで使っている分光ユニットは個体毎に波長が微妙に違うためだと思う。実際、テキストファイルを見ると、分光ユニットのシリアル番号らしいものがあり、そして、波長も半端な数値ですべて書き込まれている。
楢ノ木技研さんの用意したフィルターファイルは、ユーザー設定のフォルダーには見当たらない。どこにあるかというとezSpectraのプログラムがあるフォルダーの下に作られたFiltersフォルダーに入っている。こちらは、200nmか300nmから1nm毎のデータファイルになっている。これらを別のフォルダーに移すと、フィルターの選択肢には入らないようになる。選択肢が多くて面倒と感じる場合にはファイルを移動すると良いだろう。
これらのファイルはテキストファイルなので、その気になれば、他の分光器で測定したデータを使って、独自にフィルターファイルを作れると思う。ただ、やってみた限りで、何かが悪いとまともに動作しない。ユーザー設定の方は、一応は使える物が出来たけれど、共通の方はうまく作れていない。

さて、フィルターを使うと何が良いのかを眺めてみよう。
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これは、フィルターなしで豆電球を測定したもの。400nmより短波長の迷光の浮き上がりがある。これに、近赤外を低下させる熱線フィルターを組み合わせてみる。
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これは、フィルター設定をいれたけれども、実際にはフィルターを入れていない状態。スペクトルが大きく歪んでいる。これに、実際にフィルターを入れて測定するとまっとうなスペクトルとなる。
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スペクトルの形状は問題なく、そして、400nmより短波長の浮き上がりが大きく抑制されている。浜松ホトニクスのマイクロ分光ユニットは近赤外光に弱いようなので、より正確なスペクトルが欲しかったら、熱線吸収フィルターとの組み合わせがお勧めで、フィルター補整を使えば、それでスペクトルが見えるので悪くないと思う。
ただ、フィルターを欠けた状態だと、測定時は、見た目の信号強度が小さくなる
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信号強度を上げようと、露光時間を長くするとスペクトルが歪む。
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最初に見た時は何が起こったのか分からなかったけれど、冷静に考えると、補整前の生データがオーバーフローを起こしているという話だ。
自動露光調整にしておくとオーバーフローすることなく、生データのマックスをあわせる形になるので、フィルター補整を使う時は、露光調整は自動にするのがお勧めのようだ。



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by ZAM20F2 | 2018-03-24 18:40 | 科学系 | Comments(0)
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