演色性評価指数についてのメモ

しばらく前に、何人かでezSpectra 815Vを使ってLEDの演色性評価指数を計りながら頭を悩ませていた。多くのLEDは色温度が高すぎるので、適当なフィルターで色温度を下げて色味をよくしようという話で、実際、フィルターによって、LEDの青すぎる色味が落着いて、見た目には自然な光に近づくのだけれども、演色性評価指数は低下してしまうのだ。
何でかなぁと思って、演色性評価指数の計算方法を調べて分ったことは、あの値は、計測光源の色温度と同じ色温度の参照光源(黒体放射か色温度の関数として指定されるスペクトル)からのズレを特定の8色について評価した平均値であるということ。このため、青色光が強くて、色温度が1万Kを超えちゃうようなLEDでは、赤色側の光が欠如していても、その色温度の光としては赤色が弱いのは当然なので、それなりの値の指数が出てしまう。そして、フィルターを使って青色光を遮ると、色温度が低下する結果として、あるべきはずの赤色光の欠如により指数が低い値となってしまう。
でも、フィルターを入れた方が、光源の色温度が下がって、回りの光との色温度の差が小さくなるために、青みが取れた、より自然な光に見える。

その時のLEDは手元にないのだけれども、フィルターにより演色指数が低下するのは、豆電球を使っても再現できる。
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まず、豆電球のみの測定ではRa98が出てくる。この時の色温度は2600Kだ。
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これに写真用のMC-80Aをかぶせてみると、色温度は4100Kまで上昇する一方で、Raは88に低下する。
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80BだとRaの低下は少なく、91だけれど、色温度は3500Kまでしか上昇しない。
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ついでに、ニコンの顕微鏡についている色温度変換フィルターを試してみると、80Bより効果は少なく色温度は3000K程度で、Raは94という高い値を保っていた。
フィルターにより色温度を変えることにより、どうしても黒体放射からは外れてしまうために、Ra値が低下するという印象だけれども、現実問題として、それにより色再現に問題が生じることはないような印象がある。
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by ZAM20F2 | 2018-04-11 20:50 | 科学系 | Comments(0)
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