カラーコンパスMF

追記:2018/08/17

このエントリーの最後にあるcsvファイルの書き出し方向については、改良されたソフトが公開された模様です。


カラーコンパスはATシステムさんの製品で、浜松ホトニクスのC12880MAを使った可視領域の分光器。メーカーからの購入もできるけれど、今年の2月からカラーコンパスPCFが秋月電子通商で扱っている(しかも、直販より安い)。その後、夏に型番がPCFからMFになり使い勝手が向上している。秋月のWebにはPCFも掲載されているけれども、価格は2000円ほど高いのだけれども、MFを選ぶのがお勧めだ。PCFを既にお持ちの方は、秋月から買った品はメーカーでの有償バージョンアップが可能で、これは、やる価値のあるバージョンアップだ。
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こちらは、PCFのソフトの画面。
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MFのソフトの画面はこちらで、MFの方は、透過や反射測定が整理されて出ていて、使い勝手が良くなっている。というか、PCFの方は、この状態では、ものすごく大きなオフセットが載った画面となっていて、ダークを登録して、それから、表示データを生データではなく、生データからダークを引いた物を選ぶ必要があったのだけれど、そのあたりは、自動でされるようになっている。
分光器のダークというと、露光時間に比例したノイズと、読み出し時のノイズ、そして、回路のオフセットがあると思うのだけれど、マニュアル(これも、MFになって初めて出来た)を読むと、温度毎にダークの値を記録してあるように読めるので、露光時間ではなく、読み出しノイズ等がダークの主因なのだろうなぁと推測している。
MFの方には、波長感度補整の蘭があり、これにチェックを入れると、感度補正したスペクトルが得られる。
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これは、豆電球を測定したものだけれども、そのままだとピークを持つ構造が出てくるのが、補整を入れると、長波長側にめがけて強度が上がっていく、いかにも黒体放射の曲線となる。
感度補正は、ATシステムさんが持っている、波長校正された分光器を基準に行っているらしい。
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こちらは、感度補整したデータだけれど、両者の違いは、黒い方がそのまま、もう一方が拡散板を通しての測定。浜松ホトニクスの分光ユニットは、平行に近い光を入れると、入射方向で微妙にスペクトルが歪む。その影響が出ている。
さて、では、この感度補正がどの程度信用できるかをチェックすべく、ezSpectraで同じ電球を測定してみた。
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ezSpectraの短波長側が上がっているのは近赤外光の影響。カラーコンパスの近赤外カットフィルターの効果が見て取れる。このフィルター、ATシステムさんに分光データが掲載されている。どこのメーカーの品かは書いていないのだけれど、見つけたら、思わず買い込みたいと思えるような、分光分布をしている。
短波長の部分を除けば、両者はほぼ一致していると思って良い。両方とも、可視域の光強度分布は、問題内範囲で測定可能だ。

カラーコンパスはMFになって、特に、ソフトの使い勝手が上がって実用的な道具になったという印象を持っている。現状で、CSVファイルにデータを保存すると、波長毎のデータが行並びになるために、普通のソフトでグラフを描くためには、行と列の入れ替えをする必要があるなど、謎仕様は残っているのだけれども、このあたりはいずれ改良されていくだろうと思う。

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by ZAM20F2 | 2018-08-12 07:56 | 科学系 | Comments(0)
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