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何かが違う

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こんな本のパラグラフライティングの章を新西蘭で高校教育を受けた人に見せたら、懐かしがっていた。パラグラフの最初の文で、そのパラグラフの内容をキッチリと表記して、それ以降の文章で内容を展開していけという話なんだけれども、新西蘭では高等学校の作文で、この書き方をたたき込まれるのだそうだ。そんなこと言っても文学作品なんかは違うんじゃないと尋ねたら、文学作品は違うけれども、文学作品を批評する文は、キッチリと書かないと大幅減点になるのだそうだ。

そんな話を聞いてしばらくたった後で、独逸系の企業で働いている人と話していたら、向こうが求めるレポートの作法が極東の島国の普通のスタイルと違っていて、意思の疎通がスムーズじゃない面があるなんて話が出てきた。先方は、パラグラフの組み立てが新西蘭と同じスタイルで、まず結論ありきでその後に説明が来る。それに対して極東の島国の小父さんが書く物はダラダラしているという話らしい。

そんな事も頭にあって、思わず買込んだ本。
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パラグラフライティングを主張しているのだけれども、上の本とは何かが違う……

どうも、こちらの本のパラグラフライティングの目的は「論理的な文章を書くこと」なんだけれども、上の本の目的は「読者に伝わる文書を書くこと」でその手段としてパラグラフの構成があるという作りになっている。両方の本で段落の最初の文章に主題を書くといった手法は同じなのだけれども、その背景にある思想が、根本的に違っている。上の本では、科学技術文書について、決定権のある多忙な管理職は文書をきちんと読んでる時間がないから、ザックリと目を通せる文書にすると、読んでもらえて影響力が出るよねとか、マニュアルなんかは、読者がすぐに必要とする情報を見つけて、内容を理解できるようにする必要があるよねと言った、わかりやすい文書を書く必要性が示されていて、その上で、分かりやすく書くことには努力が必要だけれども、やる価値があるんだという説明が続く。そして、

基本原理
読者にとって新しい情報を、読者が既に知っている情報の枠組みに付け加えよ。

という文言があり、パラグラフの構成へと続いていく。

上の本、文法に関する部分も、Nativeの感覚での説明があり、読み返す度に、へえと思うところがある。



by ZAM20F2 | 2019-07-28 11:23 | 文系 | Comments(0)
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