カテゴリ:科学系( 462 )

カラーコンパスMF(予告)

手元にあった、カラーコンパスPCFがカラーコンパスMFになって戻ってきた。PCFからMFへのバージョンアップ内容は

1,850nmより長波長をカットするフィルターの装備
これにより、豆電球などのタングステンランプを光源とした時に、400nmより短波長側でスペクトルが浮いてしまうのが見られなくなっている。
2,測定ソフトの改良
PCFのソフトはお世辞にも使い勝手が良いとは言えないようなものだった。実際、PCFを買い込んだのは良いのだけれど、このWebで示したデータを測定してみただけで、実際の測定には活用できていなかった。カラーコンパスPCFの分光ユニットは感度は高いが揺らぎがあるので、測定に使うには、測定結果を平均する必要があると思っていたが、MFのソフトでは平均機能が加わったため、安定したデータが得られるようになった印象がある。また、それ以外の使い勝手も良くなっている。
3,感度校正
ATシステムでASD FieldSpec3という分光器で測定したデータを基準にして感度校正を行っており、波長毎の強度分布が測定できるようになっている。感度校正は個体毎に行っている。
4,マニュアルの整備
PCFにはマニュアルが存在しなかったがマニュアルのPDFがダウンロードできるようになった。

という以上の4点。まだ、本格的に試していないけれども、このバージョンアップ、2500円以上の価値がある。すでにPCFをお持ちの方は、是非ともバージョンアップされることをお勧めする。

近日中に、もう少し詳しくカラーコンパスMFの紹介を予定している。
[PR]
by ZAM20F2 | 2018-08-09 20:59 | 科学系 | Comments(0)

各種偏光素子

偏光とその応用には様々な偏光素子が紹介されている。ふるい本なので、最近のグリッド型可視偏光素子などは載っていないけれど、フィルムタイプの偏光素子が複数種類掲載されている。
c0164709_21155279.jpg

H膜は現在主流の偏光素子。延伸したPVAに要素を吸着させた物。
c0164709_21155293.jpg

K膜は全く存在を知らなかったけれども、PVAから側鎖を引き抜いて本体を共役系にして異方性の吸収を実現させるという技。
c0164709_21155261.jpg

J膜は最初に発明されたフィルム偏光子で、微結晶を配向させたもの。散乱などがあるために、H膜の開発により使われなくなったそうだ。
L膜は異方性色素を使ったもの。
c0164709_21155387.jpg

そして、HR膜はH膜とK膜を組み合わせたもので近赤外dで使える偏光素子。
c0164709_21155364.jpg

フィルムタイプは以上だけれども、方解石プリズムを使った物も、反射型も紹介されている。方解石プリズムで目についたのはアーレンスの偏光子。
c0164709_21155344.jpg

大昔の偏光顕微鏡にこのタイプが検光子として使われているのは認識していたのだけれど、グラントムソンのダブルという認識で、ちゃんとした名前があることを初めて知った。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-17 07:14 | 科学系 | Comments(0)

偏光とその応用

c0164709_10471080.jpg

これだとなんだか分からないので、中を見てみると、
c0164709_10470941.jpg


光の鉛筆シリーズのLyotのフィルターを読んでいたら、出てきた本で思わず取り寄せてしまった。
この本、偏光の作り方から計算方法、応用など一式記されている。目から鱗だったのは
c0164709_10471651.jpg

の部分。ジョーンズマトリックスの計算とミュラー計算の違いがまとめられているのだけれど、今まで見た本で、こんな具合に整理されているのは見たことなかった。
式をみれば、理解できていたはずなんだけれど、ジョーンズ計算では位相も扱えるけれど、ミュラーマトリックスの計算は強度で行っているので、位相がらみは扱えないというのは、今まで、まったく認識していなかった。一つの理由は、ジョーンズ計算はしても、ミュラーマトリックスの計算をすることがなかったためなんだけれども、でも、なんか悔しい。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-15 10:57 | 科学系 | Comments(0)

持っていた

c0164709_21360107.jpg

ネットオークションに出ていた本。持っている気はしたのだけれど、でも表紙の色に見覚えがなく、シリーズの別の本かなぁと入札した結果として家にやってきた。それから、改めて在庫を探すとありましたとも。
c0164709_21360122.jpg

確かに色が違っているのは記憶の通りだけれど、表題は同じだった。一方は初版
c0164709_21360114.jpg

もう一方は11刷
c0164709_21360178.jpg

この期間に著者検印という制度がなくなっているのが分かる。
※何を寝ぼけていたのか妙なことを書いていた。11版にも、どうみても著者検印がある。というわけで、正しくは、「昭和50年ごろまでは著者検印という制度は生き残っていた。」だ。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-09 07:35 | 科学系 | Comments(0)

変換アダプタ

前のエントリーで出した温調はコンピュータとの接続がRS-485だったけれども、実験室などで使われる装置はRS-232Cでの接続が多かった。コンピュータにはRS-232Cでの接続が出来るシリアル通信用のポートがあるのが普通で、特にボードなどを買ってこなくても、そのまま接続できていた。ただ、RS-232Cのケーブルにはストレートケーブルとクロスケーブルがあり、間違えるとまっとうには接続できない。RS-232Cを使ったことのある人は、一度くらいはストレートとクロスで嵌まったことがあるのではないかと思う。
前回の話、温調からすでにRS-232Cのケーブルが出ていて、そこに、さらにケーブルをつなぐのも間抜けだなぁなどと思って、探してみたら、クロス変換アダプタがあったので、思わず買いに走った次第だ。
c0164709_07365442.jpg

真中がクロス変換。でその傍に転がっていたオス-オス、メス-メスアダプタも一緒に買い込んでしまった。市販の装置では、必要になることは少ないけれども、誰かが作った装置だと、これがないと途方にくれることがある。もちろん、今すぐ必要ではなかった品で、こうして、いつか使うかもしれない当面は役に立たないものがたまっていく。

それにしても、少し考えればクロス変換アダプタがありそうなのは思いついて良いことなのに、いままで、ストレートとクロスのケーブルを別々に備えていたのはアホだったなぁとしみじみと思っている。
[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-05 07:48 | 科学系 | Comments(0)

エラー歓迎

だいぶ前にネットオークションで入手した温調。
c0164709_07344790.jpg

コンピュータとの通信が出来るのは分っていたのだけれど、繋ぐ必然が低く放置していた。1つには、RS485を使ったことがなく、ケーブルの配線をどうしたものかなぁというあたりで悩んでいたのだけれど、Webで調べてみたら、安価なUSB-RS485変換器がごろごろ転がっていて、しかも、485側は結線が3本しかない。いや、D-Subの9ピン使うんだろうなぁとめんどくさがっていたのだけれど、3本しかなく、しかも、半田付なしに取付けられるなら話は別だ。

というわけで、USB-RS485変換アダプタを買込んで繋いでみた。言語はエクセルを通して、オフィスについているVBAを使っている。今の世の中、好き嫌いは別として、たいていのコンピュータにはMSのオフィスが入っているので、それで動くものがあれば、なかなかに汎用性が高くなる。ただ、そうなると、VBAからRS系に繋がなければならないのだけれど、そのためのプログラムは(開発と正式なサポートはされていなけれど)Webで見つかるので、ハードルは随分と低くなる。

とはいえ、この手のこと、繋がるまでが一仕事だ。見た目は繋がった状態になって、PC側から信号を送ったつもりでも応答がないとなると、考えられる原因が多すぎて途方にくれる。考えられる原因を列挙すると
○変換アダプタのドライバが不適合を起していて、まともに動作していない
○変換アダプタは動いているけれども、相性がわるい
○通信設定にミスがあって読めていない
○配線に間違いがある
○送るべき信号が間違っていて、応答が返ってきていない
○装置の通信系が壊れている
ぐらいはすぐにあがってくる。さらに、これらの複合もあり得るわけで、繋がるまでの道のりは平坦ではない。

実は、これの前に、別のものでRS-232C接続を試みていて、最初はノートPCからUSB-RS232Cアダプタを介して試みていたのだけれど、まったく繋がらず、COMポートのあるデスクトップを使ってみて、さらに、メーカーのサイトにあった接続プログラムを拾ってきて試しても応答なく……、こうなったら、RS-232Cでよくあるリバースケーブルだろうと、リバースアダプタを買ってきて間に入れたら、ようやくエラーコードが戻ってきた。

エラーコードが戻ってくれば繋がっているので、動作しない理由は
○送るべき信号が間違っていて、まともな応答が返ってきていない
に限定できる。話が一気に簡単になる。
ちなみに、今回のRS-485のやつ、最初は応答がなかったのだけれど、配線を逆にしたら、エラーメッセージが出るようになった。気分的には、その時点で出来たも同然となる。

※コンピュータと繋ぐには、一定割合で降温させたりしたいためなんだけれど、それをやると、温調の目標温度を数秒毎に書換えていく作業となる。この手の温調の目標温度は、不揮発性メモリに保存されるのだけれど、その書換え回数には制限がある。この温調は0.1℃単位なので、10℃変化で100回の書換えですむけれども、0.01℃刻みの品だと1000回となってしまう。書換え可能回数は機種によるけれども、10万回なんて機種もあり、それだと、100回で限界に達してしまう。このため、機種によっては、書換え内容を不揮発性メモリに保存しないようにするモードも用意されているのだけれど、この温調はマニュアルを見た限りではそれは出来なそう。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-03 07:38 | 科学系 | Comments(0)

澄んでいた

ここ数日風が強く、このあたりでも、空が結構澄んでいて、月が満月に近い割に星も良く見えている。
c0164709_15175376.jpg

こんな日は放射温度計を空に向けると、-270度とは言わないけれど、結構な低温になるだろうと思う。
[PR]
by ZAM20F2 | 2018-07-01 15:19 | 科学系 | Comments(0)

ピンポイント

神保町を歩いていて、山関係の古本を多く扱っている店の前を通ったので、久しぶりに覗いてみた。アルプ全冊が、数冊の欠があるものの3万しないのを見て、随分と安いなぁなどとしみじみし、今井雄二さんの本も、周はじめさんの本も見当らずに帰ろうかとおもったら、あまりにもピンポイントのタイトルに惹かれて、思わず買込んでしまった。
c0164709_07571816.jpg


著者は、このキノコのファン。なにしろ、試食するぐらいだから、病膏肓に入るという状況ではあるけれども、どちらかというと、絵画や文学などで出てくる話を拾っていて、このキノコを通して菌類に詳しくなれるかとも思って買込んだ身の上としては少しばかり予想外の買物となってしまった。

諏訪のあたりに住んでいた人から、このキノコをゆでこぼして干した後に、味噌汁のだしにすると旨いけど、入れすぎると舌がしびれるという話を聞いたことがあるのだけれども、ざっくり読んだ限りでは、舌のしびれをもたらすような毒性分ではない気もするけれども、どうなんだろう。さすがに、自分で試す気はない。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-05-22 07:57 | 科学系 | Comments(0)

ミジンコ撮影の困難さに佐々木昆さんを思う

c0164709_16385704.jpg

ここのところ、ミジンコ写真を撮っている。といっても、いつ終わるとも分からない練習中というのが現状だ。
c0164709_16392809.jpg

c0164709_16390788.jpg

c0164709_16401388.jpg

c0164709_16391587.jpg

c0164709_16392249.jpg



昨シーズンは、ミジンコは入手したんだけれど、水槽を作って撮影をしようという矢先に、飛び込んで来た蚊に向けて吹きかけた殺虫剤の影響か、一夜にして全滅してしまい、そのまま、新たなミジンコを入手せぬままに終わってしまった。

ミジンコ屋さん(本当は魚屋さんらしいのだけれど、私の中ではミジンコ屋かつゾウリムシ屋さんだ)は、昨年は袋詰めの品を売っていたのだけれど、今シーズンは店で飼っているタマミジンコをその場で袋詰めして暮れる。袋の中で弱ってしまう恐れがなくあんり、また、品切れもなくめでたいところだ。

ミジンコは、その辺の緑がかった水に入れておくと増える。ゾウリムシ用に買い込んだワカマツを入れておくと、さらに増える気がする。

動きは速く、定常光のシャッター速度では止められないので、ストロボを炊いている。使っているのはフィルム時代のOMシステムのマクロフラッシュだ。OMシステムではストロボのTTL調光が可能なのだけれど、カメラのX接点でつないでいるので調光は出来ずにマニュアルで使っている。撮影したその場で露出確認が出来るし、ISO感度もある範囲で変えられるので、露光調整はそれほど困難ではない。デジタルカメラになって、この手の撮影は素人が手を出せるものになった。

フィルム時代には、ポラロイドを使う以外は、その場での露出確認は不可能だった。適正露出条件を出すのには、時間と金のかかる試行錯誤が必要だったはずで、とても気軽に出来るものではなかったはずだ。その時代に生き物のマクロ撮影を行っていたのは佐々木昆さん。佐々木さんは、膨大な試行をもとに、様々撮影条件での露光に対するデータをまとめていて、それを使っての撮影は佐々木さんの独擅場だった。オリンパスがストロボのTTL調光システムを開発したときに、佐々木さんは、開発者の米谷さんに、これで、誰でもマクロのストロボ撮影が出来るようになってしまったと言ったという話をどこかで読んだ記憶があるのだけれど、それでもTTL調光は平均測光でしかないので、暗視野画像なんかには使えないと思う。それが、デジタルの時代になって、どんな条件下でも、素人さんでも露出が取れるようになった。そしてまた、フィルム代金を気にすることなく何枚でも撮影出来る。TTL調光とは比べものにならないほどの影響がある。

とはいえ、ミジンコの撮影、いまだに練習中のわけで、フィルムだけの時代であのような写真を撮影されていた技術力とそれを支える努力のすごさを改めて感じている。

[PR]
by ZAM20F2 | 2018-04-22 16:42 | 科学系 | Comments(0)

演色性評価指数についてのメモ

しばらく前に、何人かでezSpectra 815Vを使ってLEDの演色性評価指数を計りながら頭を悩ませていた。多くのLEDは色温度が高すぎるので、適当なフィルターで色温度を下げて色味をよくしようという話で、実際、フィルターによって、LEDの青すぎる色味が落着いて、見た目には自然な光に近づくのだけれども、演色性評価指数は低下してしまうのだ。
何でかなぁと思って、演色性評価指数の計算方法を調べて分ったことは、あの値は、計測光源の色温度と同じ色温度の参照光源(黒体放射か色温度の関数として指定されるスペクトル)からのズレを特定の8色について評価した平均値であるということ。このため、青色光が強くて、色温度が1万Kを超えちゃうようなLEDでは、赤色側の光が欠如していても、その色温度の光としては赤色が弱いのは当然なので、それなりの値の指数が出てしまう。そして、フィルターを使って青色光を遮ると、色温度が低下する結果として、あるべきはずの赤色光の欠如により指数が低い値となってしまう。
でも、フィルターを入れた方が、光源の色温度が下がって、回りの光との色温度の差が小さくなるために、青みが取れた、より自然な光に見える。

その時のLEDは手元にないのだけれども、フィルターにより演色指数が低下するのは、豆電球を使っても再現できる。
c0164709_20444741.gif

まず、豆電球のみの測定ではRa98が出てくる。この時の色温度は2600Kだ。
c0164709_20445963.gif

これに写真用のMC-80Aをかぶせてみると、色温度は4100Kまで上昇する一方で、Raは88に低下する。
c0164709_20450331.gif

80BだとRaの低下は少なく、91だけれど、色温度は3500Kまでしか上昇しない。
c0164709_20450756.gif

ついでに、ニコンの顕微鏡についている色温度変換フィルターを試してみると、80Bより効果は少なく色温度は3000K程度で、Raは94という高い値を保っていた。
フィルターにより色温度を変えることにより、どうしても黒体放射からは外れてしまうために、Ra値が低下するという印象だけれども、現実問題として、それにより色再現に問題が生じることはないような印象がある。
[PR]
by ZAM20F2 | 2018-04-11 20:50 | 科学系 | Comments(0)