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暗視野照明

ミクロワールドサービスさんで買ってきた教育用珪藻プレパラートを、暗視野照明でのぞいてみた。
といっても、暗視野用コンデンサーは持っていないので、ミクロワールドサービスさんのWebにあった、「ハネノケの下にマスクを入れる」という方法を使った。ハネノケコンデンサでなくても、アッベコンデンサだったら、上玉をはずして、下玉の上にマスクをおけば大丈夫だろうと思う。
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双眼の写真鏡筒つきの顕微鏡ではないので、カメラを取り付けてしまうと、目視観察しにくい(カメラをあげないといけない)のが難点だけれど、普通の単眼の顕微鏡(偏光顕微鏡の偏光子ははずしている)で、このぐらいは楽に見える。もちろん、ミクロワールドサービスさんのWebにあるレベルの写真が撮れるようになるのには、ここからかなりの修行が必要なのだけれど、でも、とりあえずは、研究グレードの珪藻スライドが欲しくなりつつある。
のだけれど、そんなものを買い込んでしまったら、眺めるだけで結構な時間を費やしてしまいそうなのが難点だ。

写真は深度合成をしている。
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by zam20f2 | 2010-05-30 18:18 | 顕微系 | Comments(0)

0.1℃の温調(自宅でできる液晶観察26)

秋葉原の坂口電熱で銅コンスタンタンの熱電対を入手した。
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テフロン被覆で先端は溶接済みのものである。耐熱温度は多分200℃のはず。先端が溶接されていないものを適当な長さだけ購入する方が安いのは知っていたのだけれど、溶接の芸がないので、完成品を買うことにした。2100円ほどだった。
というわけで、目出度く、0.1℃単位で温度が設定できるようになった。
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by zam20f2 | 2010-05-30 13:35 | 科学系 | Comments(0)

比例制御の実装(自宅でできる液晶観察26)

比例制御では、ヒーターへのパワーを0~100%で連続調整する必要がある。一番素直な方法は、フルパワーの電圧VをV*(SQRT(パワー比率))で下げる事である。例えば、パワーを50%にしたかったら、0.5の平方根は0.71なので、電圧を100%時の71%にすればよい。そうすれば、流れる電流量は最初の71%になり、電圧も71%なので、電力は50%になる。(ここでは、ヒーターの抵抗に電圧依存性はないとしている)
もちろん、このような制御もできるのだけれど、装置が大がかりになる。出力電圧を変えるより、出力をON-OFFする方が遙かに小振りのシステムですむ。しかし、出力のON-OFFは0か100%でしかない。そこで、50%出力を擬似的に達成すべく、ある時間範囲の中で半分の時間だけ100%出力をして、残りの半分の時間は0%出力にする。こうすれば、時間平均として50%出力になる。この方式を時間比例制御と呼ぶことにする。
平均出力を50%にするもう一つの方法は、1周期の波の半分だけ出力をONにして残りの半分はOFFにすることである。(この2番目の方法では制御周期という概念は不要に感じるかもしれない。でも1周期の波の中で何%の時間だけ出力をONにするか決めているので、交流の1周期が最低の制御周期で、制御周期はその整数倍の値になる)この方法は位相制御と呼ばれている。
続いて10%出力の場合は10個に1個のみONにするか、それぞれの波の一部のみをONにするようにする。以下に、2つの方法の出力イメージを示す。
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それぞれ上から完全なパワーコントロール、時間比例制御、位相比例制御である。時間比例制御と位相制御を比べると、位相制御の方が、平均してパワーがかかっているので、温度揺らぎが少ない。
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by zam20f2 | 2010-05-30 11:02 | 科学系 | Comments(0)

「科学大実験」の非科学性

NHK教育TVで科学大実験という番組をやっている。「誰もが当たり前と思っている自然の法則や科学の知識。 でも、それは本当なのだろうか? 答えは、やってみなくちゃわからない。大科学実験で。」という番組らしいのだけれど、「実験06「リンゴは動きたくない!?」」を見た限りでは、あきれはてたぐらい非科学的な内容で愕然とした。
テーブクロス引きを巨大化するだけの話なのだけれど、先ず、根本的に分からないのは、普通のテーブルクロス引きで示せることと、10mの大きさのテーブルクロス引きで示せることに、科学的な違いがあるのかである。慣性の法則を見せるというなら、両方とも同じで、10mのクロスを引く理由は一切存在しない。こんなことを書くと、10mでできるのが驚きだという人がいそうだけれど、それは、完全に非科学的な妄言で、普通のテーブルでも10mでも同じになるのが科学的な発想で、もし、両方で挙動がことなるなら科学的な大きな驚きなのだ。少しでも科学的な思考ができる人なら10mのテーブル引きを見て、無駄な実験と感じることはあっても、驚くことも感動することも(それには驚きが必要だ)ないだろう。
ついでに記すと10mのテーブルクロス引きの実験では1つ以上のコップが倒れていた。これは、テーブルクロス引きの常識から言えば失敗である。それを成功と言い張っていたけれど、これは完全に虚言である。こうなると、事実をきちんと評価しないという意味で非科学より反科学的であるとすら言っても良いだろう。
では、科学的なテーブル引きの実験はどうあるべきなのだろう。
番組の内容に即して考えるなら、テーブルクロスが大きくなると、テーブル引きが何故難しくなるのかというのは、科学的に検討する価値のある問題である。それを考えるヒントの一つは、10mのテーブル引きの映像の中にある。映像を見ると、奥の方の食器に比べて、手前の食器の方が移動距離が大きい。つまり、引き抜く布の長さが長いほど、引き抜き速度が同じ場合には食器の移動距離が長くなることを示している。これをもうすこし定量的に示すには、
1,引き抜き長さが同じ場合の、食器の移動距離の引き抜き速度依存性
2,引き抜き速度が同じ場合の、食器の移動距離の引き抜き長さ依存性
の2つを測定してグラフ化することが考えられる。これらの違いは、摩擦の効果が、時間と距離の積に依存するあたりから出ているはずだけれども、それを考えると、
3,引き抜き速度と引き抜き距離が同じ場合に、上にのせた物の重さを変えるとどうなるか(底面積は一定)
4,引き抜き速度と引き抜き距離が同じ場合に、上にのせた物の底面積をを変えるとどうなるか(重さは一定)
などという実験も考えられるようになる。さらには、用いる布の種類や食器の底面の状況による影響なんかも、面白い実験課題である。これらの実験を行うと、テーブル引きをやるのには、どのような組み合わせや配置をすればよいかについての、科学的な推測が可能になる。
これが、科学的な知識を伝える実験である。

それにしても、「誰もが当たり前と思っている自然の法則や科学の知識。 でも、それは本当なのだろうか? 答えは、やってみなくちゃわからない。大科学実験で。」というフレーズ、正気なのだろうか。法則や知識を得るために、どれだけの実験が行われてきたと思っているのだろう。このフレーズは科学に対するものすごい冒涜で、この番組の非科学性を象徴するものだ。
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by zam20f2 | 2010-05-30 07:56 | 文系 | Comments(0)

比例制御(自宅でできる液晶観察25)

ON-OFF制御の話から時間が経ってしまったけれど、ON-OFF制御では制御点の周りで、温度が上下するわけで、一定の温度にとめるのには適した方法ではない。
一定温度で安定させるのには、ヒーターにかけるパワーを連続して調整することが、必要になる。標準的に用いられている手法は、比例制御で目標温度の上下のある幅(比例帯)の範囲で、ヒーターパワーを連続変化する。例えば目標温度が100℃で比例帯が上下10℃なら、室温から90℃まではヒーターはフルパワー。90℃以上になると、ヒーターパワーは(100-T)/20+0.5で変化し、目標温度の100℃で50%出力、110以上で0%出力となる。
次のグラフはヒーターパワー160、目標100℃、室温80℃、放熱係数1での計算である。
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拡大すると
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とぴったりと100℃で一定になっている。のだけれど、これは、ちょうど50%のヒーターパワーでの安定温度が100℃になる条件だからで、目標温度を200℃にすると
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と、目標温度から遙かに低いところで落ち着いてしまう。この状態はヒーターパワー100%で比例帯にも入っていない。
一方、目標温度100℃で、ヒーターパワーを下げると
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だし、上げると
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となる。
つまり、単純な比例制御だと、温度は一定値になるけれども(もちろん、周囲の温度は一定として)、目標値に等しくなるのはそれが50%出力での平衡温度と一致した場合で、それ以外は目標温度とは異なったものになる。

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by zam20f2 | 2010-05-29 19:54 | 科学系 | Comments(0)

熱伝導と放熱の影響(3)(自宅でできる液晶観察24)

続いて、断熱材の影響を見てみよう。
一列に並んだセルの真中の一つの熱伝導率を下げてみた。
まず、比較用の、熱伝導率の低い部分がないもの
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続いて、真中の25番のセルのみ熱伝導率を1/10にしたもの
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そして、最後は1/100にしたもの
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である。
アルミの熱伝導率が236W/m・Kで、ガラスが1,空気が0.2程度なので金属と他のものは、2桁程度は余裕で異なっている。もちろん、熱の伝わり方は熱伝導だけではなく、対流や放射もあるので、全体として1%程度になるかは分からないけれど、まあ、それなりに差は存在してると思って良さそうな気がする。
途中に熱伝導が悪いところがあると、そこを挟んで温度差が生じる。で内側の均一性は早くなる。
というわけで、ホットステージを断熱材で巻いてみようかという気になっている。

※ところで、こんなシミュレーションをしてみたのは、ホットステージを作る時など、ヒーターがついているブロックと、ついていないブロックの熱接触がわるいと、結構温度が予定とずれることが経験されているため。2つのブロックの接触がわるいと、一気に温度差ができそうな気がする。そして、そのばあいには、ブロック全体の放熱を下げれば(ここでは示していないけれど)温度の均一性は上昇するようだ。

最後に、参考までに、計算につかっているエクセルのVBを示しておく。
パラメータは
B2:外気温、B3:高温部温度 B6:熱容量係数。B7:熱伝導係数、B8:周囲への放熱係数、B9:中間部分の熱伝導率の差の比、B10、B11、計算の繰り返し数とセルに結果を書き込む間隔、B13セルの長さ


Sub NTCond()

Dim Dlength As Integer

Dim Rod(1000) As Double
Dim Rod2(1000) As Double
Dim i As Integer
Dim i2 As Integer
Dim j As Integer
Dim i3 As Integer
Dim intval As Integer

'ReDim Rod(Dlenght)
Dlength = Range("b13")
intval = Range("b11")
Rod(1) = Range("B3")
Rod2(1) = Range("B3")
Cells(2, 4) = 1
For i = 1 To Dlength
Rod(i + 1) = Range("b2")
Rod2(i + 1) = Range("b2")
Cells(i + 1, 4) = i
Next i
i2 = 1
For j = 1 To Range("b10")
For i = 2 To Dlength - 1
If i = Int(Dlength / 2) Then
Rod(i) = Rod2(i) + (((Rod2(i - 1) - Rod2(i)) * Range("B7") + (Rod2(i + 1) - Rod2(i)) * Range("B7") * Range("B9") - (Rod2(i) - Range("b2")) * Range("b8"))) / Range("b6")
i = i + 1
Rod(i) = Rod2(i) + (((Rod2(i - 1) - Rod2(i)) * Range("B7") * Range("B9") + (Rod2(i + 1) - Rod2(i)) * Range("B7") - (Rod2(i) - Range("b2")) * Range("b8"))) / Range("b6")

Else

Rod(i) = Rod2(i) + (((Rod2(i - 1) - 2 * Rod2(i) + Rod2(i + 1)) * Range("B7") - (Rod2(i) - Range("b2")) * Range("b8"))) / Range("b6")
End If
Next i
Rod(Dlength) = Rod(Dlength) + ((Rod2(Dlength - 1) - Rod2(Dlength)) * Range("B7") - (Rod2(Dlength) - Range("b2")) * Range("b8")) / Range("b6")
For i3 = 1 To Dlength
Rod2(i3) = Rod(i3)
Next i3
If j = i2 * intval Then
i2 = i2 + 1
For i3 = 1 To Dlength
Cells(1, i2 + 3) = j
Cells(i3 + 1, i2 + 3) = Rod(i3)
Next i3
End If
Next j


End Sub

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by zam20f2 | 2010-05-29 08:19 | 科学系 | Comments(0)

熱伝導と放熱の影響(2)(自宅でできる液晶観察23)

続いて、周囲への放熱の影響を見てみよう。
放熱がまったくない場合は、無限時間の後には、棒は均一の熱源温度になるけれども、周りへの放熱があると、温度勾配をもった状態で平衡になる。
もう一度、放熱が0の場合を示すと、
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だったのが、有限の放熱を入れると
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放熱の程度を増すと
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さらに
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となる。
放熱が激しいと、棒の端はいつまで経っても、室温のままだったりする。また、定常状態になるまでのステップ数も減っていく。
実際のホットステージで、ヒーター部分とヒーターから遠い部分で温度差がどの程度あるのかは確認していないけれど、それを確認して、その上で断熱材を巻いて放熱を減らして、再び温度差を確認して効果を調べたい誘惑にかられている。
こんな機会に少しばかり考えてみると、きちんと試さずにやっていることが随分とあるものだとつくづく思う。

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by zam20f2 | 2010-05-23 21:52 | 科学系 | Comments(0)

熱伝導と放熱の影響(1)(自宅でできる液晶観察22)

ホットステージの材料としてアルミを選んだ理由の一つは、アルミは熱伝導率がよいことであった。
業界の常識として材料は熱伝導がよいものが良いとされている。のだけれど、どのくらいの影響があるかを考えたことが無かったので、すごく安直にシミュレーションをすることにした。
道具立てはエクセルとエクセルのベーシックである。
考え方は単純で棒を考える。そして、棒を仮想的に区分してそれぞれの区分した場所の熱の出入りを式で表す。
今区分したn番目のセルでの単位時間あたりの熱の出入りは
入り:となりの高温側のセルからの熱伝導による熱の流入。流入量は温度差と熱伝導係数に比例する。式で表すと、熱伝導係数をTCとしてΔT(n-1→n)×TC
出:となりの低温側のセルへの熱伝導による熱の流出式で表すとΔT(n→n+1)×TC。それに加えて、n番目のセルから周囲の環境へのねつの放出。これは、n番目のセルの温度と室温との差と放熱の係数に比例するとする。式で表すと、(T(n)-T(室温))×放熱係数
従って、全体の熱の出入りを式で表すと
ΔH=ΔT(n-1→n)×TC-ΔT(n→n+1)×TC-(T(n)-T(室温))×放熱係数
となる。このΔHをn番目の領域の熱容量で割った値が単位時間あたりの温度変化になる。
とりあえず、周囲への放熱は0として、熱伝導率のみ違う2つの状況で、時間変化にともない、温度がどのように変化していくかを計算していみた。
まず、とある条件での計算
計算条件は一番左側はヒーターに接続されていて、100℃で固定になっている。区画の数は50こ。
まず、繰り返しが1~10回
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とりあえず、1回計算すると隣のセルの温度があがり、2回計算すると2番目のセルまで温度が上がっていく。なら、50回計算すれば最後のセルまで温度が上がるかというと
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という具合に、温度上昇は真中ぐらいまでになる。値を見てみると、差が小さいので、温度上昇が少なく、まあ、誤差の範囲で一定の温度のままという状況になる。最後まで温度が上昇するのには数百回の繰り返し計算が必要になる。
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計算の繰り返し数を10000くらいまで上げると、棒全体が100℃に上がっていく。
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つづいて、熱伝導係数を上の図の1/2にした場合である。
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温度の伝わりが遅くなっているのが分かる。熱伝導率を下げれば、さらに温度の伝わり方は遅くなる。
よく、科学の実験で、金属棒とガラス棒の先にロウをつけて一方をあぶると、金属棒の方が先に落ちるというやつがあるけれども、今日では、こんな感じのシミュレーションで、温度を目に見える形にすることもできるのである。
こんなことを書くと、「実体験重視」の子どものめがキラキラする科学教育推進の人からは、バーチャルなんてけしからんと言われそうだけれど、でも、科学って、物の考え方のわけで、そういう意味では、ロウがぽとんと落ちるのを見せるよりは、たとえ小学校の子ども相手でも熱の伝わるのを式で見せて(何しろ、上の式は四則演算だけだから、小学校高学年なら着いてこられると思う)それを、最初は手作業で計算して、あとは、それをコンピュータにやらせるのは十分に成立することだと思う。
閑話休題。熱伝導係数を小さくすると、棒の反対側の温度上昇は遅くなるけれども、放熱がないのなら、最終的に棒の温度は左の温度で一定になる。試しに、繰り返し回数を倍に増やしてみると、
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と、熱伝導係数が大きい場合と同じ挙動になる。
というわけで、ここでの結論は、材料の熱伝導係数がよいほど、はやく一定の温度に増加する。

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by zam20f2 | 2010-05-23 08:42 | 科学系 | Comments(0)

非偏光と偏光(自宅でできる液晶観察21)

液晶観察には偏光顕微鏡を用いると記したけれど、それは、多くの液晶が透明な物質だからである。次の写真は、液晶ではないけれども、比較的普通とも限らない透明な物質の顕微鏡写真である。
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同じ場所を偏光顕微鏡で見ると
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となる。輪郭を比べれば、同一の場所であることがはっきり分かると思う。何で、色がつくかというと、複屈折という現象が関係するのだけれど、それについては、おいおいと、新たなシリーズとして説明していこうと思う。
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by zam20f2 | 2010-05-22 08:22 | 顕微系 | Comments(0)

リンクの追加

春夏秋冬へのリンクを追加
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by zam20f2 | 2010-05-19 21:48 | Comments(0)