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Bundle of oily streaks

oily streak構造が集まって妙に太くなることがある
Bundle of oily streaks_c0164709_2140819.jpg

後ろが青色なのは、偏光色(干渉色)ではなく、ラセン構造由来なので、きちんと解析しないとスペクトルは出てこないだろうと思う。
by zam20f2 | 2011-04-22 21:42 | 液晶系 | Comments(0)

Oily streaks

Oily streaks_c0164709_7461746.jpg

Oily streakパターンは、Grandjean stepに比べて幅が広い構造になる。Grandjean stepが一本の転傾線なのに対して、Oily streakではラセン周期により作られる疑似的な層構造の折れ曲がりになっている。このため、最低でも2本の転傾線を含んでいるはず。
この写真では、それほどの密度でなく走っているけれども、
Oily streaks_c0164709_7463355.jpg

のような感じに現れることもある。こちらが典型的なパターンという感じ。
撮影倍率はいずれも対物4×トランスファー2.5。フォーサーズでノートリミング
by zam20f2 | 2011-04-22 07:50 | 液晶系 | Comments(0)

Oily streaks and Grandjean steps

Oily streaks and Grandjean steps_c0164709_6144944.jpg

Oily streaksも欠陥線(転傾)を含んだ構造である。ただし、Grandjean stepsとは独立に出ている事から、欠陥線がセル厚方向の回転数の離散的な変化から生じているのではないことが分かる。
撮影倍率は、対物4×トランスファー2.5でこれまでと同じである。しかし、ラセンピッチが少しばかり短めになっている。ハーフピッチで500nm程度。
これまでの写真のように、Grandjean stepの間で色調がカラフルに変化していないのは、stepの空間的な感覚が少なく、一つのステップ内で厚さの変化が少ないためだろうと思う。もう少し厚みが違っていると
Oily streaks and Grandjean steps_c0164709_6144931.jpg

と異なる色調の部分も出てくるが、色が全体に変化しても、step内での色調変化は少ない。
by zam20f2 | 2011-04-20 06:25 | 液晶系 | Comments(0)

Grandjean step

Grandjean step_c0164709_225412.jpg

画面内に一つしかステップが入っていないので、複数形ではなく単数形でGrandjean step。
この色調は捻れ構造も含めてあるので、傾けても暗くならない
Grandjean step_c0164709_225429.jpg

キラルネマチック液晶なのだけれど、昨日のよりはラセン周期がかなり長い。撮影倍率は同じである。
by zam20f2 | 2011-04-19 22:08 | 液晶系 | Comments(0)

Grandjean steps

Grandjean steps_c0164709_7443841.jpg

キラルネマチック(コレステリック)液晶を一軸水平配向処理をした楔型セルに入れると、セルの両界面で液晶の配向方向が定まるため、セル内には半らせん周期の整数倍の捻れ構造しか存在出来なくなる。セル厚の変化にともない、セル中のらせん周期の巻数が変化すると、二つの領域の間に転傾線が走る。これはGrandjean stepと呼ばれ、のちにCanoによりこれを使ってコレステリック液晶のピッチを求める手法が提唱されたことから、Grandjean-Cano wedge cell method などと呼ばれている。日本国内だとGrandjeanはどこかに行ってしまってカノくさび法と言われることが多い。
写真は対物4倍×トランスファー2.5倍。中に入っている液晶のハーフピッチは1.7ミクロン程度の模様。色調が変わっているけれども、これはセルの厚みが変化しているため。隣の領域では
Grandjean steps_c0164709_7444166.jpg

という具合になる。
by zam20f2 | 2011-04-19 07:55 | 液晶系 | Comments(0)

にわか地震談義(4)

今回の地震で北米プレート(というか、どうも、最近の流行ではオホーツクプレートらしい…)が急激に動いたわけだけれど、それにともなって、震源領域以外でも、北米プレートの境界と内部で地震が生じる可能性がある。まず、プレート境界から考えることにしよう。北米プレートとユーラシアプレートの境界は、かつては日高山脈と考えられていたけれども、現在は静岡-糸魚川構造線付近というのが主流になっている。北米プレートが随分と細長く伸びている印象があるのだけれど、今回の地震以降で日高山脈付近では地震は誘発されておらず、フォッサマグナあたりでは誘発されているようなので、確かに静岡-糸魚川構造線が妥当であるように感じられる。北米プレートが北側に底辺を持つ三角形の形状で南西に伸びていて、その途中が変動を起こした後では、先端の細い側でより大きな影響がでると考えるのが自然である。もし、日高山脈が境界なら、ユーラシアプレートが北海道側に伸びていることになり、北海道側で地震が誘発されるべきである。

今回の地震が生じた後で、発作的に思ったのは、牛伏寺断層が動くであろうということ。この断層は松本あたりを走っていて、ここ1000年動いていない。貞観地震からのタイミングといい、これは、連動して動くしかないよねと考えたわけである。もう少し大きな範囲で言うなら、今回の地震の影響で、フォッサマグナが動くと思ったわけだ。そんな頭の中だったので、富士宮で地震が起きた瞬間には、フォッサマグナが動き始めたと思ったのだけれど、富士宮の地震は横ずれではなく、逆断層だし、また位置も少し東方過ぎる。また、牛伏寺断層を初めとして茅野断層などは、左横ずれ断層なのだけれど、そうだとしたら東日本が西日本に対して北上する動きで生じることになる。今回の地震によるフォッサマグナ付近の変動は僅かである上に、左ずれを増やす方向には働いていない。こう考えると、ユーラシアプレートとの境界の地震が即座に誘発されないはなさそうである。
一方、これまで牛伏寺断層などに対して圧縮力が働いていたのが僅かではあるが緩和される方向に動いていることを考えると、地震が誘発されるという議論も可能である。ご存知のように摩擦力は界面の摩擦係数と界面に垂直な力で定まっている。今回の地震により垂直な力が弱まったなら、断層の摩擦力は低下して、現在の歪みに耐えられなくなり動く可能性がある。この考え方が正しいとすれば、牛伏寺断層が動いたとしても、その動きは今回の地震がなかった場合よりも小さなマグニチュードで動くことになり、ある意味では目出度いことかもしれない。断層に対する圧縮応力の低減がどの程度であるかを判断するためには、牛伏寺断層を挟んでの3月11日の地震による移動量の差分が欲しくなる。探せばあるだろうけれど、根性無しなので、ここでは言いっぱなしにする。

ところで、牛伏寺断層が実際に動いたとしても、それが今回の地震の影響なのかどうかは検証不可能だろうと思う。今回の地震と独立な動きであるかの検証をしようにも、牛伏寺断層のこれまでの動きと今回と同様の地震の動きの相関が証明されるか、連動する機構の論理的な説明がなされない限りは、連動したとする言明を疑似科学と区別することは不可能であろうと思う。

ちなみに、米国で開催されている地震の国際会議で、M9クラスの超巨大地震が連続して発生する活動期である可能性が主張されたらしいが、この言明は、科学的言明の基準を満たしていないように思える。というのは、今後M9クラスが当面発生していなくても、3つもあるから活動期と言われればそれまでだし、生じた場合もそれが確率的な揺らぎの範囲で説明つくのかは、高い信頼性を持っては計算出来そうにないからである。だいたい、活動期と言われたって、それから何か新しい科学的な知見が得られるわけではない。つまり、科学的な仮説としても、まったく無意味なものなのである。これは、いかに先端の統計手法などを使っていたとしても近代科学ではなく博物学である。


北米プレートとユーラシアプレート間の牛伏寺断層が動いても、東京が大きな揺れに見舞われることはない。一方、北米プレートとフィリピン海プレートの間が動くと、東京は今回以上の揺れに見舞われる可能性がある。北米プレートとフィリピン海プレートの間の動きとは、相模灘での逆断層による地震である。このタイプの地震の直近のものは大正関東地震(関東大震災)で、その前は元禄関東地震である。両者を比べると元禄関東地震の方が活断層がより南方まで活動しており、規模が大きかった。大正関東地震からは、ほぼ90年の年月が経過しているが、房総半島の海岸段丘の検討からは、大正関東タイプの周期は約400年程度で、元禄タイプは2000年以上と見積もられている。別の言い方をすると、貞観地震の時に元禄タイプは生じていないということである。

これらの地震の周期と、関東・元禄地震からの年代を考えると、今回の地震により、これらの地震が誘発される可能性は考えなくて良いだろう。


ところで、関東タイプの地震に比べて元禄タイプの地震は何故周期が6倍もあるのだろうか。両者の違いは断層運動が房総沖の海底まで伸びるかである。地震学者なら、房総沖の方が相模灘に比べて固着が弱く歪みの蓄積係数が少ないためと主張するのではないかと思うが、個人的には、フィリピン海プレートの動きが房総沖の方が相模灘より有意に遅いためではないかと思う。実際、 関東地震の再来周期によると、駿河湾ではフィリピン海プレートの動きは4cm/年であるのに、相模灘は2.7cm/年とされている。勝手な推測では、房総沖のフィリピン海プレート部分は側面から太平洋プレートの潜り込みを受けている。二つのプレート間には摩擦が働くため、他の部分よりは速度が遅くなっている。プレート内部で移動速度の不均一があると、プレート内に裂け目が生じなければならない。裂け目があれば、そこから染みだしが起きる。伊豆諸島である。標準的な説明では伊豆諸島は太平洋プレートの潜り込みにより生じる火山フロントということになる。海溝から火山フロントまでの距離が短いのは、プレートの性質によると説明されているとは思うけれども、今現在のタイミングなら、標準外の事を言い放っても、誰も否定は出来ないのではないかと思っている。まあ、それ以前に、こんなところに何を書いても、本業の学者さんに相手にされる心配はないわけだけれども。

元禄関東地震から大正関東地震までの間隔が平均繰り返し周期より短いことが指摘されている。この理由は、比較的容易に推測できる。今回の地震後に陸地側が通常の圧縮とはことなる張力になったのと同様に、元禄型地震により相模灘から房総沖まで定常的な歪み方向と逆方向の歪みが生じ他はずである。その後、相模湾側は房総側に比べて迅速に歪みの蓄積が生じたのだけれど、房総側が通常とは逆応力になっているために、相模側が通常より小さな歪みでも、断層線にそって破断開始に十分な歪みが生じたのである。この考えに従えば、大正関東タイプの地震の発生周期は元禄関東タイプが生じた直後は短い(かつマグニチュードは小さめだ)が、だんだんと周期が延びてきて、そして、2400年ごとぐらいに、房総沖まで一気に断層運動が起こることになる。

というわけで、取り敢えずは、今回の地震の影響により北米プレートとユーラシアプレート間に生じる地震はあるかもしれないけれど、東京は揺れない。北米プレートとフィリピン海プレート間の地震は誘発されないというのが、当面の結論である。
by zam20f2 | 2011-04-18 21:05 | 科学系 | Comments(0)

Nematic schlieren

Nematic schlieren_c0164709_16481022.jpg

ネマチック液晶、シュリーレン組織。対物4倍、トランスファー2.5倍なので、撮影倍率10倍。横一辺が1.8mm程度。セル厚は四捨五入10ミクロン。ちょっと中途半端。もう少し鮮やかな色を出そうと思ったのだけれど、色が淡く、その一方で組織があまり滑らか得ない。
液晶は、等方相で入れている。ネマチックで入れると流動配向してしまう。もっとも、等方相で入れても端から液晶が出現すると、
Nematic schlieren_c0164709_1648168.jpg

のような感じになってしまう。ちなみに、等方相からネマチックへの転移は細長く線が伸びている方向に生じている。
by zam20f2 | 2011-04-17 16:53 | 液晶系 | Comments(0)

にわか地震談義(3)

今後、東京で3月11日以上の揺れを感じる地震のタイプとしては、
1,11日の地震の余震域で生じる余震
2,余震域以外だけれども、11日の地震に誘発された可能性のある地震
3,まったく独立なもの
の3つに区分できる。この中で3については当面は考える必要がない。というのは、今回の地震が太平洋プレートと北米プレート間で起こった以上は、日本の北米プレート内で生じる地震は当面は2に区分されることになる。というわけで、3の地震とはユーラシアプレートと北米プレートとの境界と思われているフォッサマグナより遙かに西の地方での地震になる。西のほうで目を引く大断層に中央構造線があるけれども、中央構造線が四国で大きく動いてM8以上の地震を引き起こしたとしても、伊方原発が崩壊することはあっても、東京の揺れは今回以下になる。

さて、続いて1を検討することにしよう。多くの地震学者の指摘によれば、最大マグニチュード-1程度の余震が発生する可能性がある。つまり、M8クラスの地震が生じる可能性があるということだ。一つの可能性として、今回の震源の東方が指摘されている。今回の地震の後で、断層をはさんで海側では太平洋プレートに、陸側では北米プレートに張力がかかるようになっているようだ。その海側が耐えきれずに破断するとM8クラスが起こる可能性があるという。この地震は大きな津波被害をもたらす可能性があるけれども、揺れという点では東京には影響を及ぼさないので考えなくてよい。
ちなみに、朝日の記事によると1ヶ月以内にも起こる可能性があるという話なのだけれど、類似例として示されているのが、明治三陸地震の後の昭和三陸地震で、その間は37年開いている。1ヶ月から37年かそれ以上の間と言われてしまうと、言われた身としては途方にくれる気もする。

話はそれるが、これまで日本海溝付近の海底に正断層が多く見られるのは、太平洋プレートの沈み込みがスムーズであるために、沈み込みに従ってプレートが曲がったときにプレート正面に引っ張り力が働くためと考えられていたようである。しかし、今回の地震で明らかになったことは、正断層の成因は、1000年に一度規模の逆断層運動の行きすぎによる張力の発生であったということである。4月11日の余震では陸地部の井戸沢断層が動いが、これも正断層で陸地側では張力が働いている。この井戸沢断層は東電による原発の地震評価でも対象となっており、動きは確認されているが、まさか、動きのメカニズムが大地震に連動するものとは誰も思っていなかっただろう。

断層の陸地側でも井戸沢断層のような動きが生じる可能性がある。その中で一番問題になるのは仙台市内を走る長町-利府断層である。これが動くと仙台直下型地震となる。まあ、この断層は一応は逆断層ということになっているので、多分除外して考えて良さそうである(ただし、井戸沢断層も今までは正断層ではなく横ずれ断層とされていたので油断はできない可能性はある。誰も考えたことはないと思うが、長期には逆断層だけれど、ある一瞬は逆断層が反対側に動くという可能性は、否定はしきれない。何しろ、断層は正断層であろうと逆断層であろうと、周辺よりは応力に弱くなっているのだから)。また、相馬あたりの浪江活動セグメントも逆断層ではあるけれども、存在が気になるところである。あと、張力がはたらいているあたりの正断層と横ずれ断層には、二ッ箭、湯ノ岳、三郡森、原町などがある(産総研活断層DB)ただし、いずれの場合も、震源は東京からは離れており、福島の原発がさらなる被害を受けることはあっても(心底あって欲しくないことだけれど)東京が3月11日以上の揺れになる可能性はない。

続いて、断層の南北方向の余震の可能性を考えてみよう。2004年のインドネシアの地震でも、余震は断層線に沿った方向で生じている。これは、考えてみるまでもなく、当たり前のことである。

地球の表面近傍の食い違いは断層と呼ばれているけれど、結晶の中で食い違いがあると転位と呼ばれている。転位の特徴の一つに、転位線は結晶表面や他の欠陥部分が末端になる以外はずっと続いているという物がある。結晶は、周期的な粒子の並びがあり、それから要請されることがらないので、転位の話を断層に直接は持ち込めないけれども、断層が動いて歪みを解放したときに、断層の末端付近には歪みが生じている。もちろん、一回の断層の動きだけなら、末端の歪みの量はすくなく問題がないけれども、断層の中心部が何度も動いたら末端の歪みは累積されていき、そこも断層とならざるをえない。つまり、長い年代動き続けている断層は、どんどん長くならなければならないはずである。そのような断層の一部が動いたら、その両側の部分は、歪みが増加するために、その後に破断する可能性は高くなっているはずである。

びんたぎれさんによると、断層の動きが止まった側で最大余震が発生する傾向があるという。これは、考えてみれば自然なことでる。というのは、破壊点は歪みの蓄積がもっとも大きかった場所付近である可能性が高い。そして何で歪みがもっとも大きくなっているかというと、前の地震で隣接領域の歪みが解放されて、その結果として力のバランスが崩れてしまっているからである。

3月11日より前の大地の動きを見ていると、宮城沖から房総に掛けて、日本列島は西方に移動さいているのに対して(この図を知りながら、なんで多くの地震学者は、太平洋プレートが摩擦なく沈み込むという、どう考えても正しくない描像を信じていたのだろう)岩手から青森沖では殆ど西方に移動していない。このことには二つの解釈の可能性がある。一点目は岩手から青森沖は地震学者が信じていたように太平洋プレートが低摩擦で沈み込んでいる。もちろん、これは間違っている。というのは岩手沖では大きな海溝型地震が明治と昭和に生じているからである。そうなると二つ目の正しい可能性は、明治三陸自身で陸側プレートが東方に移動して陸側に張力が働くようになった影響が未だに残っているとなる。個人的な印象だけれども、明治三陸地震のM8.5は過小評価だろう。今回の地震でも周期の関係で気象庁震度の割に倒壊建物が少なかったようだ。それと同じで、明治三陸地震も周期の関係で揺れによる被害は少なかった可能性がある。

というわけで、岩手側は現時点で歪みの蓄積は少なく、余震を起こす必然がない。今回の地震の断層が北の方で何故止まったかについての解説を、新聞やTVニュースでは見たことがないけれども、明治三陸地震での歪みの解放が原因だと思っている(そうなると、本当は明治三陸地震の時に、今回の宮城沖まで何で破断が拡がらなかったかを説明しないといけないのであるが…)。東北大の先生は、今回の震源域の南北どちら側でもM8クラスの余震があり得ると言っているらしいが、ここでは、素人らしいきっぱりさで北はないと言うことにする。

一方の南側、千葉から房総沖は地震前は西方に移動しており、歪みはきちんと蓄積された状態にある。というわけで、茨城南部から房総沖でM8余震の可能性は十分にある。

とはいえ、地震学者の中でこの領域でどんな地震が起こりうるかを自信を持ってはなせる人はいないのではないかと思う。なにしろ、このあたりは北米プレートの下にフィリピン海プレートが潜り込んで、さらにその下に太平洋プレートが潜り込んでいると考えられている領域なのである。これが、駿河湾から四国にかけてのように、二つのプレート間のみの話なら、見てきたようなことを話す人々もいるわけだけれども。

びんたぎれさんはWebの中で、断層が太平洋プレート・北米プレート・フィリピン海プレートの会合点を超えて房総側に到達すりかもしれないと記している。どうみても本業の方が、そう記す以上は何らかの理由があるはずなのだけれど、それを理解するためには、北米プレートとフィリピン海プレートの相対運動を自分なりに理解しないといけない。

房総沖でM8が起これば東京の揺れは3月11日以上になるだろうから、この点は早急に考えないといけないのだけれど、理解が足りていない(まあ、床屋談義以下なので無理解の上の議論だけれど、あまりにも知識がないと勝手なことさえ言えなくなる)。文章も長くなったので、房総沖は棚上げして、新たなエントリーで誘発地震を先に考えることにする。
by zam20f2 | 2011-04-14 21:44 | 科学系 | Comments(0)

世界最高水準

福島のレベルが7になった。チェルノブイリに並ぶ世界最高水準になったわけだ。
かつては科学技術庁原子力安全局が原発の安全を所轄していたのだけれど、省庁再編でそれを経産省に取られてしまった。「世界最高水準」が大好きな文部科学省としては、所轄を経産省に取られた後で世界最高水準となったことを密かに悔しがっていると思う。まあ、今回のは経産省の所轄下だけれど、文科省の所轄下には「もんじゅ」という大地雷があるから、ちょっとの油断でFukushimaどころか、チェルノブイリも目じゃないくらいの記録を打ち立てることも夢ではない。
と、不謹慎なことを書いてしまったけれど、今回の出来事の背景には、文科省や経産省を問わず、そして、そこにつらなっている多くのエンジニアや科学者を含めて、自分達の立ち位置を考えずに、条件反射に「世界最高水準」という看板を掲げ、そして、隠しようのない失敗(ロケットが目の前で爆発するといったような)以外は名目的に成功であると主張するような思考形態があるように思う。なにしろ、その思考形態の元では、世界最高水準につながらないようなことは、本当に必要でも無視されるし、そして、見え隠れする多くの問題も、成功という蓋のもとに表に出て検討されることなく葬り去られてしまうのだから。
これから、原子力に変わるクリーンエネルギーの開発に対する研究投資が加速するだろうと思う。そして、その投資が無駄になったとしても、核物質をまき散らすことはないけれども、でも、今回のことを引き起こした思考形態を改めない限りは、未来を思い描くのは困難だ。
by zam20f2 | 2011-04-12 22:54 | 文系 | Comments(0)

「地震予知を考える」を考える(にわか地震談義:番外編2)

にわか地震談義では、近い将来に東京で3月11日以上の揺れに見舞われるか、見舞われるとしたら、どのような地震によってであるかを素人なりに考えてみようとしている。まあ、専門家の方々も、3月11日の地震よりマグニチュードが1程度小さい余震が起こる可能性があるので注意が必要であると言っているけれど、その余震が余震域のどこで生じるかで、東京の揺れは激しく異なる。南の端だと、下手をすると3月11日以上の揺れになるのではないかと思うけれど、テレビに出てくるような専門家で、そこまで場所を踏み込んで発言をする人はいないように思う。

ところで、地震の予知ができるかについては、専門家の間でも責任追及をおそれてか、予知が困難であるという人が増えているようだけれども、その中で、予知の可能性を主張し続けているのが茂木清夫氏である。というわけで、専門書ではないけれど、何をすればどの程度の予知ができると考えられているのかを眺めるべく、表題の岩波新書を眺めてみた。

読んでみての簡素を一言でいうと、学問的な意味での地震予知は可能だけれど、社会的に意味のある地震予知は不可能というところである。

本の中で、茂木氏は、一本の紐が引っ張られてちぎれる過程でも、紐の一部が伸び出してから破断するので、紐全体を見ていれば、どのタイミングでどこから破断するかが予知できると主張している。そして、歴史的にいくつかの地震をあげて、予兆と思われる事柄を整理して、それらの事柄をきちんと評価できれば次回には事前に予知が可能であると議論を進めている。

その一方で、茂木氏は、地質構造は複雑であり、しっかりとした観測態勢が行われていない時にしか地震が生じていない場所では、予兆の評価が困難であること、同じ場所でも完全に繰り返しで地震が起こるとは限らないことも記している。

紐の例に戻るなら、一本の紐を引っ張りながら観察していて、一箇所が伸び始めてそこから破断すると思っていたら、別のところが突然に切れることがあり得るというわけである。

と言うわけで、茂木氏の言っていることを普通の人にも分かるように言い換えるなら、地震が予知できると宣伝したお陰で、随分と観測網ができたので、地震予知はまだできないけれど、今度地震が起きたときにはデータが随分と集積できるので、その次の地震の時には、有る程度は予知ができるけれど、同じに起こらないこともあるから外れることもある。ということになる。地震の繰り返し周期が100年から1000年程度であることを考えると、茂木氏の主張はあと100年~1000年は地震予知はできないし、その時になってもあたるとは限らないということになる。まあ、学問的には地震予知はできると言っても良いかもしれないけれど、日常センスからは地震予知は不可能であると言って良いレベルの話である。

どうも、茂木氏は、学問的な地震予知と日常的な地震予知をごっちゃにして議論を進めてしまっている印象がある。本の中で、茂木氏は国会に参考人として出席した時に、地震予知には慎重な発言をしたと主張して、国会答弁のその部分を引用している。「もっとも前兆のあらわれる程度も、それからあらわれかたも地殻の状態によってちがいまして、決して単純なものではないようであります。」これが、該当する部分なのだけれど、この前の発言がどうなっているかというと、「日本におこった過去の地震を調べてみますと、もし今日の水準の予知技術をもってすれば予知することができたにちがいないという地震がいくつかございます。したがいまして、地震は予知できる可能性がおおいにあるということはまちがいのないことであります。」となっている。この流れを読めば、留保付きだけれども地震予知は可能であると主張しているとしか理解できない文脈である。この後の東海地震についても留保付きで予知可能という主張をしているとしか読めない文言が続いている。茂木氏は東海地震の判定が黒か白かしかないことを問題として判定会議の役を降りたはずだけれど、上の国会答弁を眺めてみると、その時の担当の役人さんは「お前が国会であんなこと言ったから、あの法案が出来たのに、今さら何やってるんだ」と思ったのではないかと感じてしまった。 話は変わるが、茂木氏の「とらわれずに考えよう」によると、有馬朗人氏は、2005年4月10日に日経にこの本の書評を出し、その中で、「文部省の依頼で地震予知計画に関する外部評価報告書の座長をして、ネガティブな評価を記した報告を出したが、茂木氏の本を読み、地震予知の研究を進めるべきだと思った」と言うようなことを記しているらしい。もちろん、有馬氏が座長をしたときには「地震予知を考える」は出版されていなかったが、有馬氏の文言を素直に読むと、有馬氏は座長でありながら、ほんの半日ぐらいの読書で得られる程度の情報すら持たずに、外部評価委員の座長を引き受けて、ネガティブなコメントを出した上に、その影響に対する自己批判をすることなく、新聞の紙面で対外的な、アリバイ工作をしていることになる。これは、有馬氏が文部大臣としてゆとり教育を推し進めた後で、それと反対とも思えるようなことをその後にやっているのと重なる行為である。なんと申しますか、有馬氏のこういうところを好意的に「懐が広い」と言う人もいるようだけれども、率直な人間なら「煮ても焼いても食えない狸親父」と感じるしかないだろうと思う。それにしても、茂木氏は、この書評に対して、まともな情報も無しにネガティブなコメントを出したことを怒るどころか「このようにまともな書評をいただいたことに感謝すると共に」と記している。根っからの善意の人なのか、それとも、昨日の敵であろうと明日のメシの種になるなら手を結ぶ人なのか判断に苦しむところだ。
by zam20f2 | 2011-04-12 08:15 | 文系 | Comments(0)