かつては、論文誌などはモノクロ印刷だったのでグラフに複数のデータ線がある場合には、色を替えて区別するなんてことはできず、破線や一点鎖線などを組み合わせて区別をつけていた。
というわけで、墨入れ線も実線だけでなく破線などを書かなければならない。大昔の烏口時代には専用の道具もあったようなのだけれど、製図ペンで破線などを描く場合には、実線を書いてから処理することも行われていた。
話は単純で、実線を書いて、ナイフの刃先で線を削っていく。この方法の良いところは、ピークの場所など、線が飛ぶと嫌なところはつじつまを合わせて見苦しくないようにできたこと。注意点としては、トレーシングペーパーは厚手のもの、できたら貼り合わせトレスを使うようにすること。薄いトレスだと下手すると穴があいたりする。