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Smectic A Batonnets

Smectic A Batonnets
Smectic A Batonnets_c0164709_6374042.jpg

スメクチックA相のバトネ。バトネは仏蘭西語で棍棒の意味と教わった。液晶の研究は戦前の仏蘭西で結構行われていて、そのため仏蘭西語の用語が残っている。棍棒といっても色々と装飾がついていて、叩かれるとかなり痛そうである。Friedelの1922年の論文のFig.9が線画だけれど、こんな感じの組織が描かれている。(そこの英訳ではrodletsとなっている。ちなみに、batonnetsのaの上には^がつく。
この写真は170ミクロンぐらいの厚いセルを使っている。初期の液晶研究では、おそらく、非常に厚いセルが使われていて、こんな感じのバトネ組織が普通に見られたのだろうと思う。最近では、こんな厚いセルをあえて使う事はまずないので、バトネとして紹介されている写真(例えばケント州立大のもの)では、こんなゴチック様式のような装飾はない、これをバトネと言われてしまうと……………成長が層法線方向の方が早いことは分かるのだけれど、明らかにセル界面で挟まれて成長している組織でしかなく、バトネというよりリーフパイだよねという気分になる。
撮影倍率は対物10倍、トランスファー2.5倍。
by zam20f2 | 2011-06-16 06:54 | 液晶系 | Comments(0)

ドメインサイズと降温過程

等方相からSmA相に転移する液晶を、等方相から適当な速度で降温すると
ドメインサイズと降温過程_c0164709_8194524.jpg

といった感じで、普通は、小さめのドメインとなる。ちなみにセル厚は5μm程度。ポリイミドをコートしてラビングしていない表面である。
で、これだと、ドメインが小さくて観察しにくいので、ドメインを育てることを試みる。
等方相からSmA相の転移は1次転移なので、ドメインサイズ、すなわち結晶の大きさを大きくするためには、転移時に発生する核をへらして、少ない核を育てればいいはずである。
そこで、一旦昇温する。使っているホットステージがセルの中心と周囲で0.1℃程度は温度の違いがあるのを利用して
ドメインサイズと降温過程_c0164709_8162268.jpg

こんな状態を作り出し、そして、それから、徐冷する。
ドメインサイズと降温過程_c0164709_8175621.jpg

モノドメインからはほど遠いけれど、最初に比べれば、かなり大きなドメインが出来ている。重要なことは、温度を落とすのに、決まった速度はなく、必要な組織を作るのに必要な速度は、見ながら決めなければいけないということ。
by zam20f2 | 2008-10-21 08:28 | 液晶系 | Comments(0)

N相-SmA相相転移

ネマチック相とSmA相は2次転移でも1次転移でもOK。2次転移でもOKと初めて知ったときは、随分と驚いた物だけれど(何しろ、液体から結晶の出現は、1次転移で、2次転移のものなんて存在していないから)、まあ、1次元系のマジックの一つなのかもしれない。
N相-SmA相相転移_c0164709_18582658.jpg

写真はSmA相になりかけたN相。左側はN相で右側はSmA相になりつつある。物質はTBBA。
この系の転移が2次なのか、1次なのかは知らないのだけれど、1次だとしてもかなり弱く、2つの相の境界は見づらく、なんとなく連続的に変わっている感じがある。

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by zam20f2 | 2008-08-31 19:06 | 液晶系 | Comments(0)

SmAからSmC*への相転移

SmA相では分子は層構造に垂直だが、SmC相になると、層法線方向から傾く。分子が不斉構造を持たない場合には、傾き方向は変わらないが、分子が不斉構造をもっていると、傾き方向は層から層へと回転していく。SmA相から、SmC相への相転移には1次の場合と2次の場合がある。1次の場合には、傾き角は0度から45度に近い値に一気に飛ぶことが多い。それに対して、2次の場合は0から連続的に温度の低下とともに増加し、30度弱で収束する傾向がある。
以下の写真はキラルのDOBAMBC。世界で初めて意図的に合成された強誘電性液晶である。左側は空気である。
SmAからSmC*への相転移_c0164709_203263.jpg

これは、SmA相。

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by ZAM20F2 | 2008-08-19 20:39 | 液晶系 | Comments(0)

等方相-SmA相相転移

等方相からN相への転移では、N相は界面等の影響がなければ、球形の液滴として出現する。もちろん、N液晶には異方性はあるけれども、界面で配向が正弦されるため、液晶自体の異方性はドロップレットの形状には反映しないように思う。
一方、等方相からSmA相が出現する場合には事情は大いにことなり、バトネ(フランス語で棍棒の意味らしい)と呼ばれる組織が出現する。
等方相-SmA相相転移_c0164709_18282053.jpg

写真左の暗部は空気。空気界面で分子は界面に垂直に成長する。一方、右側の暗部は等方相液体で、その中に棒状のSmA相が出現している。

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by ZAM20F2 | 2008-08-17 18:39 | 液晶系 | Comments(0)